猫が『隠れて食事をする』ようになったら…3つの原因と対処法

猫が『隠れて食事をする』ようになったら…3つの原因と対処法

大好きなごはんの時間のはずなのに、なぜかその場で食べずに飼い主さんから見えないところに運んで食べたり、飼い主さんの姿が見えないときにこっそり食事をすることがあります。猫のこのような行動には理由があるのをご存知でしたか?ここでは、猫が隠れて食事をする原因と対処法をご紹介します。

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記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

1.飼い主さんと信頼関係が築けていない

家具の下からこちらを見ている猫

お迎えしたばかりの猫は、まだ飼い主さんや環境に慣れずに、警戒心を持っていることがあります。そのため安心できていないので食事は隠れてすることがあるのです。

ただし、それまでは飼い主さんの目の前で食事をしていた猫が急に隠れて食べるようになった場合は、飼い主さんが猫を傷つけてしまった可能性があります。知らず知らずのうちに、猫が嫌がることをしてしまったのかも知れません。

特に、猫が盗み食いをした際に強く叱ってしまったなど、食べ物に関することで傷つけてしまうと、飼い主さんの目の前で食べるのを嫌がることも。

猫との信頼関係を取り戻すには時間がかかりますが、焦らずに少しずつ距離を縮めていきましょう。無理に構おうとすると逆効果です。

2.食事の場所が落ち着かない

フードの入った食器の前で見上げる猫

野生時代の猫にとって、食事中は無防備になる時間。突然外敵に攻撃されても、対応できないかも知れません。室内で飼われている現代の猫にもその名残があり、食事中は神経質になることがあります。そのためごはんの場所が騒がしい場所であったりすると、安心して食べられないのです。ごはんを運んで別の場所で食べるようになります。

場所の問題だけでなく、飼い主さんの行動が猫に警戒心を与えてしまうこともあります。ごはんを食べている最中に飼い主さんにじっと見つめられたり、構われたりすると落ち着かないのです。それを続けていると目の前でごはんを食べてくれなくなるでしょう。

3.同居猫に取られないように

フードを食べる猫たちと顔を上げている猫

多頭飼育の場合、同居猫が気になって食事がしづらいということがあります。他の猫に取られないように、隠れて食べてしまうのです。

控えめな性格の子はごはんを取られてしまっても我慢してしまうことがあります。必要な栄養が足りなくなってしまうことがあるため、みんながちゃんとごはんを食べられているか気にかけてあげて下さいね。場合によっては、別の部屋で食事を与えるなど、対処してあげましょう。

猫が隠れて食事をするときの対処法

猫の前に食事を置く女性

猫が隠れて食事をするのは、そこではごはんが食べにくいからです。猫が安心して食事ができるよう、食器を置く場所を工夫してみましょう。

人がよく通る場所や、テレビのそばなどは騒がしくて落ち着いてごはんが食べられません。猫トイレのそばも避けた方がいいでしょう。猫の食事場所は、飼い主さんの目が届きやすい、静かで落ち着ける場所が理想です。

また、他の猫に邪魔されないこと、飼い主さんも必要以上に食事中の猫を観察しないことも大切です。

ただ、猫が隠れがちになるときは、体調不良の可能性もあります。ちゃんとごはんを食べているか、下痢などの他の症状がないかなどをチェックし、気になることがあれば、動物病院を受診しましょう。

まとめ

フードを食べる猫

愛猫がおいしそうにごはんを食べる姿を見るのは、幸せな気持ちになります。猫が隠れて食事をするようになったら、心配だし寂しい気持ちにもなってしまいますね。

でも、猫がひとりでこっそりとごはんを食べるときには、何かしら理由があるものです。猫が安心してごはんを食べられるよう、環境を整えてあげましょう。

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