猫の『健康状態』がわかる!元気な猫の特徴を5つの体の部位ごとに解説

猫の『健康状態』がわかる!元気な猫の特徴を5つの体の部位ごとに解説

愛猫の健康を守るには、日頃から飼い主さんが愛猫の健康チェックを行うことが大切です。この記事では、飼い主さんが愛猫の健康チェックする際に確認すべき5つの体の部位をご紹介します。

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記事の監修

麻布大学獣医学部獣医学科卒業後、神奈川県内の動物病院にて勤務。獣医師の電話相談窓口やペットショップの巡回を経て、横浜市に自身の動物病院を開院。開院後、ASC永田の皮膚科塾を修了。皮膚科や小児科、産科分野に興味があり、日々の診療で力を入れさせていただいています。

︎1.目

猫の目

動物病院を受診する理由として、猫の目の疾患はとても多いです。

健康な猫の目は赤みや曇りがなくクリアです。目ヤニは白っぽい色や、茶色〜赤茶色のものが1日1回程度拭き取れば十分な程度しかでません。

逆に、涙が大量に出る、黄色や緑色の目ヤニが出る、目が充血している、目が白く濁っている、目を擦るなどの症状が見られた場合には、目の疾患または猫風邪など感染症になっている可能性があります。原因に応じた投薬が必要な可能性が高いです。

また、猫には人にはない「瞬膜」という、目の表面を覆っている白く薄い膜状の構造があります。この瞬膜は通常、起きている時には表面に出てきませんが、体調が悪い時などは表面に現れることがあるため、瞬膜が出ている時には動物病院を受診して検査を受けると安心です。

︎2.鼻

猫の鼻

健康な猫の鼻は、通常軽く湿っており、鼻からの分泌物は無色透明です。

鼻の症状としてよくあるものは、鼻水が大量に出る、色のついた鼻水が出る、くしゃみを頻繁にする、鼻が詰まる、鼻血が出るなどです。これらの症状が見られた場合には、動物病院を受診しましょう。

︎3.口

猫の口

猫の健康チェックをしていて意外と見落とされがちなのが口の中です。

健康な猫の口は、赤みや腫れ、口臭がなく、舌は濃いめのピンク色、歯茎は薄いピンク色で弾力があり艶があります。

歯茎を指で押すと、指を離した直後は白くなりますが、3秒以内に元の色に戻ります。逆に、すぐに元の色に戻らない場合は循環不良などが疑われ、迅速な動物病院への受診が必要です。

また、歯茎の色や舌が白い場合や、舌が紫色の場合、口の中にできものがある場合、大量の出血やよだれが見られる場合には、一刻を争う状態である可能性もあるため、すぐに動物病院を受診しましょう。

︎4.皮膚と毛

猫の毛

健康な猫は、自身の舌を使ってグルーミングで体を綺麗にするため、シャンプーをしなくても毛には適度な艶があり、皮膚にフケなどの汚れがはほとんど見られません。 しかし、皮膚炎などがあると、皮膚を痒がったり脱毛が見られたりします。

また、猫の体調が悪く自分でグルーミングができなくなると皮膚にフケが見られたり、抜けるべき被毛が残り、気にするなどの行動が見られるようになります。

皮膚や毛の状態は全身状態の指標にもなるため、たかが皮膚と考えず、気をつけて普段から観察するようにしましょう。

︎5.お腹

猫のお腹

猫のお腹から後ろ足の付け根にはルーズスキンと呼ばれる皮膚のたるみが見られます。このルーズスキンは、衝撃から内臓を守るための役割や、足の可動域を広げる役割があると言われており、成長する過程で自然にできるもので、ほとんどの猫に見られます

健康な猫ではこのルーズスキンを触ると、分厚い皮膚がたるんだ状態で、中に何も触れることはありません。

しかし、このルーズスキンがいつもよりも膨れている場合や、中に液体やしこりが触れる場合、お腹が張っているように感じる場合には危険信号です。

猫の命に関わる病気の一つである猫伝染性腹膜炎(FIP)で見られる症状として、「腹水」がありますが、ルーズスキンと勘違いをして発見が遅れる場合があります。

お腹も普段から触ったり、観察したりして異変にいち早く気づけるようにしましょう。

︎まとめ

撫でられる猫

健康をあらわす体の部位には、目や耳など比較的気がつきやすい場所もあれば、お腹や口の中など気をつけなければ異変に気がつけない場所もあります。

猫の健康状態をチェックする際には、見た目だけで判断はできません。日頃から、聴覚、嗅覚、触覚など色々な感覚を使って観察する様に心がけ、愛猫の健康を守りましょう。

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