猫の『涙やけ』キレイにするための2つのお手入れ法 特になりやすい猫もいる?

猫の『涙やけ』キレイにするための2つのお手入れ法 特になりやすい猫もいる?

「愛猫の目のまわりが汚れているんだけど、どうしたらいいの?」と悩んでいませんか?その汚れの原因は涙やけが考えられます。今回は、涙やけのお手入れ方法と涙やけになりやすい猫について紹介します。

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記事の監修

日本では獣医師。世界では旅人。”旅する獣医師”として世界各国を巡り、海外で見てきた”動物と人との共生の様子”を、執筆や写真展を通して皆さんと共有する活動をしています。

猫の涙やけとは?なぜ起こる?

目を閉じている猫

猫の涙やけとは、目のまわりの被毛が涙で赤茶色に変色している状態のことで、流涙症が原因となっています。

流涙症は涙が止まらなくなりあふれ出してしまう病気です。おもな原因には、鼻涙管の詰まり、異物の侵入や逆さまつ毛などによる目への刺激、結膜炎などがあげられます。

そのほか、体質や食事の影響も受けると考えられており、食事の内容が体質と合わない場合など、涙の成分がドロドロになり涙管が詰まる可能性もあると考えられています。

涙やけの予防は、目のまわりをこまめに清潔にすること、目の病気があれば治療を行うこと、体質に合ったキャットフードを与えることです。適切なフード選びで涙やけのリスクの軽減が期待できるでしょう。

猫の涙やけの2つのお手入れ方法

寝もまわりを拭かれる猫

猫の涙やけのお手入れ方法は定期的なシャンプーと目のまわりの拭き取りです。それぞれの方法について解説します。

1.定期的にシャンプーをする

涙やけでは、定期的にシャンプーをして目のまわりを清潔にすることで軽減が可能です。

猫は皮膚がデリケートなので、人間用ではなく必ず猫用のシャンプーを使うようにします。洗う際は猫の目にシャンプーが入らないように注意してください。

またシャンプーの前に爪を切っておくと引っ掻かれても安心です。

ただし水に濡れるのを嫌がる猫は多く、シャンプーが難しい場合もあります。無理矢理するとストレスになり、逆に体調を崩しかねませんので、その場合は以下のお手入れ方法を検討しましょう。

2.こまめに拭き取る

猫の目のまわりを定期的に拭いてあげることも大切です。涙クリーナーや柔らかい布を使用して、汚れを拭き取ってあげてください。

拭き取る際にはホウ酸水で目元を拭いてあげるのがおすすめです。被毛が茶色く変色する原因は涙に含まれるポルフィリンという成分によるものなので、こまめに拭き取ることでポルフィリンの付着時間を減らす必要があります。また、ホウ酸水を使うことで消毒効果も期待できます。

ただし使用時は目に入らないように、また舐められないように注意しましょう。なお傷のある場所には使用できません。

ホウ酸は手に入りやすいので自作することも可能ですが、殺虫剤とて使用されるなど毒性もあるため注意が必要です。

ホウ酸の誤飲による事故も発生しているため、涙やけの拭き取りのみが目的であれば、ペット用に市販されている涙やけ用の製品を使うことをお勧めします。

涙やけになりやすい猫

窓辺でくつろいでいる猫

ペルシャ、エキゾチックショートヘア、ヒマラヤンなどの短頭種は涙やけを起こしやすいと言われています。

短頭種の猫は、生まれつき鼻の奥に涙を流す鼻涙管が狭いため、涙がうまく流れずにあふれ出てしまうのです。また短頭種の猫は、目が飛び出しているため、まばたきが上手にできない、目に刺激を受けやすいなども原因としてあげられています。

そのほか、長毛の猫も被毛が目に入りやすいため注意が必要です。

まとめ

目のアップ

猫の涙やけは、目のまわりの被毛が赤茶色に変色するため気になりがちです。涙やけを予防するためには、日頃から目のまわりを清潔にし、目自体の病気が起きていないか注意する必要があります。それでも良くならない場合は食事の内容などを再考する必要があるかもしれません。

また定期的にシャンプーをしたり、こまめに拭き取ったりすることが美しい被毛を保つコツと言えるでしょう。

充血など涙やけ以外の症状がある、急に涙が増えた、対策をしても涙やけがひどい、改善しないといった場合は、アレルギーや病気が隠れている可能性があります。念のため動物病院を受診しましょう。

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