1.病気を患っている
病気の種類によっては、もともとの猫の性格をも変えてしまうものがあります。
- 分離不安症
- 激怒症候群
- 脳腫瘍
- 脳梗塞
- てんかん
- 甲状腺機能亢進症
- 疼痛を伴う疾患(関節炎など)
これらの病気を患っている場合、他の猫や飼い主に対して攻撃的になったり、逆に今まで以上に甘えん坊になったりすることがあります。
日々猫を見ている中で、「これまでの行動や振る舞いと違うな」と思う点が出たら、獣医師に相談して検査をしてもらいましょう。意外な病気が隠れているかもしれませんよ。
2.避妊・去勢手術をした
避妊・去勢手術を行った猫には、性格が落ちつく・攻撃性が和らぐといった変化が現れる場合があります。
特に、1歳を過ぎてからは性格の変化が見られやすく、子猫時代に1回目の発情をする前に手術ができた場合は、発情期特有の行動(鳴き声、落ち着きのなさなど)を経験せずに済み、スプレー行動などのマーキングをする確率も減るため、より穏やかな性格になりやすい傾向にあります。
一方で、去勢手術をしていない猫には性ホルモンが分泌され、オス猫は攻撃的に、メス猫は神経質になりやすいといわれています。
元々の性格に個体差はありますが、手術後は穏やかになったり甘えん坊な性格へと変わっていき、まるで別の猫になったように感じられることもあるかもしれません。
手術直後は不安や恐怖などから臆病になる場合もありますが、時間が解決してくれるでしょう。
3.ストレスを感じている
強いストレスにさらされたりストレスが蓄積すると猫の性格を変えてしまう場合があります。引っ越しや模様替え、新しい猫を迎え入れるなど身の回りの環境の変化、ひとりが苦手な猫の場合は留守番が多いなどの不安がストレスを感じさせる主な原因です。
ストレスを感じている猫は、以下のような変化や問題行動をサインとして出すことがあるので注意を払いましょう。
- 急に攻撃的になる
- 離れると大きな声で鳴くようになる
- 活発だったのに元気がなくなる
- 食欲が落ちる
- 怯えるようになる
- 過剰に毛づくろいをするようになる
- トイレ以外で粗相をしてしまう
ストレスのサインが見られたら、猫自身のにおいがついている物を置いたり、隠れられるなど落ち着ける場所を用意したりして安心させてあげてください。
ただし、急な模様替えは逆に不安にさせてしまう可能性もあるので、新しい家具を置く場合はしばらく一緒にいる時間を設けて慣れるまで待ちましょう。
かかりつけの動物病院で獣医師に相談をしてみると他にも良い対処法が聞けるでしょう。
4.加齢・老化によるもの
猫の性格が変わる一因として、加齢や老化に伴うものであるケースも考えられます。正常な変化からシニア猫によくある病気による変化もあるので、場合によっては病院での治療が必要になる可能性もあるでしょう。
性格の変化は猫によって様々です。
- 怒りっぽくなる
- 性格が丸くなる
- 甘えん坊になる
- リアクションが鈍く(薄く)なる
- 夜鳴きするようになる
振る舞いが変わったことについて「もう年だから…」と安易に考えず、定期的な健康診断を受けさせるようにし、少しの異変でも動物病院に相談をするように心がけましょう。
まとめ
生まれ持った猫の性格は、病気や不妊手術、ストレス、老化といった要因で変化することが分かりました。病気が原因の可能性もあるので性格の変化に気づいたらまずは獣医師に相談し、適切な検査・治療を受けるようにしましょう。
できるだけ猫が安心して落ち着ける居場所を用意し、きちんとコミュニケーションを取ることを心がけながら過ごすこと、異変がないかしっかり観察することが大切です。
急な変化であることが多いので驚くかもしれませんが、原因を見極めて焦らずに対応しましょう。