猫の『肉球が冷たい』ときに考えられる4つの理由 実は病気が隠れている場合も

猫の『肉球が冷たい』ときに考えられる4つの理由 実は病気が隠れている場合も

ぷにぷにと可愛い猫の肉球。普段、肉球のあたたかさをそれほど気にすることはないかもしれませんが、肉球が冷たいと病気の可能性があります。

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記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

猫の肉球の温度

人の手のひらに前足を乗せる猫

猫の平熱は38~39℃くらいですが、普段肉球を触ってみてもそんなにあたたかく感じないかもしれません。

ただ猫が眠いときや寝起きのとき、運動した直後などに肉球を触るとあたたかいと感じることがあるでしょう。冷たい床の上を歩いた後などは猫の肉球が冷たくなりますが、あたたかい場所に移動すれば次第に肉球もあたたかくなります。

しかし、肉球が冷たいままで猫の様子もいつもと違うときは、病気の可能性があります。

猫の肉球が冷たいときに考えられる理由

聴診器を当てられる猫

1.低体温

冷たい場所に長時間いた場合や、体が濡れていたことなどが原因で体温が低い状態になり、肉球も冷たくなることがあります。

低体温が続くと、体力を消耗し、免疫力が低下することもあり、特に子猫は体温の調節機能が未熟なため低体温になると命が危ない状態になる場合があります。老猫も低体温は危険です。

2.貧血

貧血によって肉球が冷たくなる場合があります。貧血があるからといって必ずしも冷たくなるわけではありません。

肉球が冷たくなる以外に、歯茎など粘膜が白っぽく見える、食欲がない、元気がない、疲れやすいなどの症状がみられる場合もあります。

貧血の原因は、寄生虫、中毒、腎臓病、腫瘍、骨髄の病気などさまざまです。これらの症状がある場合は動物病院を受診しましょう。

3.心臓病

心臓の中で血栓ができ、その血栓が血管に詰まり、足への血流が悪くなることで肉球が冷たくなります。この場合肉球が白っぽく見えることも。

激しい痛みを伴うので、鳴いたり暴れたりすることもあるでしょう。

血液がうまく詰まった先まで流れないので最悪壊死してしまうこともあります。咳、呼吸が苦しそう、歯茎や舌が白っぽくなる、食欲が低下、体温の低下といった症状も同時にみられる場合もあります。

一刻も早い治療が必要なので、すぐに動物病院を受診してください。

まとめ

前足を挙げる猫

猫の肉球が冷たいとき、ただ足が冷えている場合もありますが、病気の可能性もあります。

子猫や老猫が体が冷えて低体温になると危険です。心臓病が原因で肉球が冷たくなってしまった場合は、すぐに治療が必要となります。

猫の肉球が冷たくなっている以外に、普段と様子が違うと感じたときは動物病院に相談をしましょう。また、定期的に健康診断を受け、体調の変化に早めに気づくようにすることも大切です。

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