保護猫のため「貯金を使い果たした女性」に、善意の寄付が寄せられる シンガポール

保護猫のため「貯金を使い果たした女性」に、善意の寄付が寄せられる シンガポール

みずからの貯金で野良猫を救う活動を続けている女性。しかし資金が底をつき、80匹以上いる保護猫の将来には暗雲が立ち込めました。切羽詰まって寄付金を募った彼女は、人々から寄せられた善意の大きさに驚き感無量です。

猫の保護施設を立ちあげ

路上の野良猫たち

画像はイメージです

シンガポールに住むTiffany Hengさんは、これまで保護猫のために人生をささげてきました。

過酷な路上生活をする野良猫を救うため、彼女は猫の保護施設「Purrs and Meows」を立ちあげました。ここでは、ケガをした猫や高齢の猫を看護しているほか、病気や問題行動のある猫のリハビリも行って飼い主が見つかるよう支援しています。

現在80匹以上の猫が暮らしており、なかには腎不全などのケアが必要な病気にかかっている猫もいれば、骨盤の骨折や四肢を脱臼している猫もいます。

これまで運営はすべて彼女の貯金でまかなってきました。しかしそれも底をつき、融資も受けられないため、もはやこれ以上施設を維持することができなくなってしまったのです。

閉鎖の危機をどう乗り切るか?

猫の保護施設

画像はイメージです

施設の賃貸料は月額3000シンガポールドル(SGD、約34万6千円)かかるうえに、毎月の光熱費600SGD(約6万9千円)とスタッフ手当約 1000SGD(約11万5千円)が必要です。

「ほかにもペットの輸送費、キャットフードや猫砂などの必需品に加え、ワクチン接種や毎月の寄生虫予防薬など、基本的な健康維持のための経費がかかります。合計すると、月額7000 SGD(約80万円)近くになるでしょう」と話すTiffanyさんです。

このままでは施設を閉鎖せざるを得ません。そうなると、猫たちは路頭に迷ってしまいます。

そこで彼女は、3ヵ月分の費用として1万9998SGD(約230万円)を集めることを目標に、ネット上に寄付をよびかけるページを立ち上げました。

しかし2024年10月25日時点で集まっていたのは5720SGD(約66万円)だけでした。これでは1ヵ月の運営経費にもなりません。

80匹の猫たちの将来は、とても暗いと思われました。

人々の善意に感謝

人間に抱かれるトラ猫

画像はイメージです

翌朝、寄付ページの残高をチェックしたTiffanyさんは、自分の目を疑いました。一般の人々から寄せられた総額が、なんと4万6443SGD(約535万円)に達していたからです。

目標の2倍以上の金額が集まったことで、少なくとも2025年1月まで猫たちの生活は安泰です。

彼女はFacebookにこのように投稿しています。

「多くの善意が寄せられたことに、今はただ感無量です。これまで寄付してくださったみなさんには心から感謝します。でも猫の保護活動はこれで終わるわけではありません。今後も施設の運営を続けていくためには、みなさんの継続的な支援が欠かせないのです」

出典:S'pore cat sanctuary raises S$40,000 in 1 day for over 80 sick, injured & old cats

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