猫のために『暖房器具』を使う際の注意点3つ こたつに床暖房…気をつけないと危ない事故も

猫のために『暖房器具』を使う際の注意点3つ こたつに床暖房…気をつけないと危ない事故も

寒い季節の風物詩といえば、やはりこたつで丸まる猫でしょう。猫が気持ちよさそうに寝ている姿を見ると、心が朗らかな気持ちになります。暖房器具を安全に快適に使うために、飼い主さんはどのようなことに気をつけるとよいのでしょうか?この記事では、使用時の注意点を3つ解説していきますので、一緒に学んでいきましょう。

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記事の監修

日本では獣医師。世界では旅人。”旅する獣医師”として世界各国を巡り、海外で見てきた”動物と人との共生の様子”を、執筆や写真展を通して皆さんと共有する活動をしています。

1.使用開始の前にお手入れをする

暖房器具のお手入れをする人

年中使うわけではないファンヒーターやストーブなどは、クローゼットにしまい込んでいることも多いのではないでしょうか?

出してすぐに、チェックをせず使うことは、不調の原因になる可能性もあります。ゴミやほこりを取り除いたり、フィルター掃除を行ったりして、万全なお手入れをしましょう。

最初は必ず動作確認を行い、異音や異臭などの故障の疑いが見られる場合には、専門の業者に点検を依頼してください。

ちなみに、同時期に出すであろう猫用の秋冬ベッドも、使用前は必ず干し、ハンディクリーナーなどをかけ、清潔な状態で使うことを心がけていきたいものです。

2.乾燥対策を行う

加湿器

猫風邪や被毛の乾燥といった健康トラブルを防ぐために、加湿器などで乾燥対策をしましょう。

加湿器の効果を保つためには、定期的に水やフィルターの交換を行うことが大切です。

推奨される湿度は、だいたい50%〜60%と言われていますので、加湿器の機能や湿度計も活用しながら、適切な湿度を保ちましょう。

ただ、猫によっては加湿器に興味を持ち、イタズラをすることもあるかもしれません。

安定した場所やあまり猫が近づかない場所など、設置する場所も工夫するとよいでしょう。

また、最近ではアロマオイルを使った加湿器も人気ですが、アロマオイルは猫には有害ですので、使用は避けてください。

3.設定温度や使用時間に配慮する

床暖房を楽しむ猫と飼い主

床暖房は、設定温度を弱めに設定しておけば、あまり高温にはなりにくいでしょう。

しかし、こたつは発熱部分がそれなりに高温になりますし、ホットカーペットも長時間使用を続けてしまうと、低温やけどや脱水を起こしやすくなります。

猫は自分の体調の変化に気づきにくいと言われているため、使用中は目を離さないようにし、こまめに様子をチェックしてあげてください。

もし飼い主さんが外出する場合には、直前まで一時的にハイパワーで運転をさせ、家を出る前には電源を切り、毛布やかまくら型の猫ベッドを置いて自身で暖かい場所にいられるようにすることも1つの策です。

また、エアコンであれば、不在時に運転させても構いませんが、快適な室温とされる25〜27度を守るようにしましょう。

気をつけないと危ない事故も

コンセントが気になる猫

暖房器具は、猫の生活を快適にする一方で、危ない事故を発生させる要因となります。

先ほど解説した低温やけどや脱水以外では、ケガや火災に十分気をつけなければなりません。

たとえば、ストーブやファンヒーターに猫が近づきすぎると、被毛やヒゲが焼けてしまうリスクがあります。

また、暖房器具の電源コードを猫がかじると、感電する恐れもあります。

猫が電気機器におしっこをかけることで、機器の内部が故障し発火するという事故も報告されています。

事故を防ぐためには、暖房器具の周囲に十分なスペースを確保し、猫が近づきすぎないように見守ってください。

コードはカバーで保護をし、使わないときはコンセントを抜いておくことをオススメします。

これらの安全面に配慮し、猫が心地よくくつろげる環境をつくりましょう。

まとめ

こたつから顔を出す猫

猫がいる家庭で暖房器具を使う際には、お手入れや使い方に十分注意していきたいものです。

シーズンオフから久しぶりに稼働させるときは、掃除や動作確認を漏れなく実施しましょう。

加湿器の設置は、乾燥による猫の健康トラブルを防ぐことにつながります。

こたつや床暖房といった暖房器具を長時間使用する場合には、低温やけどや脱水にならないよう注意してください。

ケガや火災などの思いもよらぬ事故も防止するために、安全面にも配慮し、寒さから猫を守ってあげましょう。

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