猫もカピカピになる季節…とるべき『乾燥対策』3つ 放っとくと起こるトラブルも

猫もカピカピになる季節…とるべき『乾燥対策』3つ 放っとくと起こるトラブルも

寒い時期になると「乾燥」に悩まされる飼い主さんは多いと思います。猫も私たち人間と同じように、乾燥によってさまざまなトラブルを引き起こす可能性があるため注意が必要です。今回は寒い時期にとるべき猫の「乾燥対策」についてお話しいたします。

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記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

乾燥が原因で起こり得るトラブル

ぐったりする猫

空気が乾燥すると、肌のかゆみや皮膚の炎症、皮膚がカサカサになってフケが出やすくなるなど、さまざまな皮膚トラブルを引き起こしてしまいます。

特に肉球は乾燥しやすく、ひび割れて出血したり痛みを感じる場合もあります。

そうなると、高い場所へジャンプできなくなったり、活発に動けなくなったりと、日常生活に影響を及ぼしかねません。

そのため、こまめに皮膚や肉球の状態をチェックし、異常があれば獣医師に相談しましょう。

また、空気が乾燥する時期は、猫カゼをはじめとしたさまざまな感染症のリスクが高まります。

乾燥した環境でウイルスが長く生存できることや、粘膜が乾燥してバリア機能が低下するため、ウイルスや細菌が体内に侵入しやすくなりますので、冬場は特に注意が必要です。

では、続いてどのような乾燥対策をとるべきか、見ていきましょう。

1.加湿をする

加湿器の横に座って見上げる猫

冬の時期は、寒さ対策のために暖房を使用することもあり、ますます空気が乾燥してしまいます。

猫が快適に過ごせる適度な湿度を保つため、加湿器を使うのが効果的です。

猫の祖先は砂漠地帯で暮らしていたと考えられているため、湿度が高い環境が苦手とされています。

そのため、一見すると猫に加湿は必要ないように思えるかもしれませんが、暖房を使用している部屋は想像以上に空気が乾燥しやすくなってしまいます。

猫に最適な湿度は40%~60%と言われているので、加湿器を使用してお部屋の湿度をコントロールすることが重要です。

2.水分補給

水を飲む猫

個体差はありますが、猫はもともとあまり水を飲まない傾向にあります。

しかし、暖房が効いた部屋の中は乾燥しているため、健康を維持するためには十分な水分補給が肝心です。

水分を摂ると、皮膚や被毛の健康を守るだけでなく、腎臓病や下部尿路系の病気の予防にもつながります。

積極的に水を飲まない猫には、ウェットフードを用意したり、茹でたささみのスープを与えることで、美味しく効率的に水分を補給することができます。

飲み水を常温にしたり水飲み場を複数設置することも、水分補給を促す有効な方法です。

3.保湿

美容クリームの画像

空気が乾燥する時期は、猫の肉球や皮膚も乾燥してしまいますので、ペット用の保湿クリームなどを使ってこまめに乾燥を防ぐためのケアをしてあげましょう。

皮膚が乾燥した状態になると、フケが出やすくなったりかゆみで頻繫に体を舐めてしまうといった、さまざまな皮膚トラブルを引き起こす可能性があります。

フケ対策のシャンプーや、ペット用のクリームなどのケア用品を使用することで、皮膚の乾燥を防ぐことができます。

ただし、人間用の保湿ケア用品には猫にとって危険な成分が含まれている可能性もあるので、必ずペット用の保湿ケア用品を使用するようにしてください。

市販されている商品が不安な方や、どのような保湿クリームを使用すれば良いかわからない方は、動物病院で相談しましょう。

動物病院では、獣医師が猫の皮膚の状態に合わせて最適なケア用品を提案してくれる場合があります。

まとめ

二ットに包まる猫

いかがでしたでしょうか。

今回は、乾燥が気になる時期に猫に必要な「乾燥対策」についてお話しいたしました。

空気が乾燥する時期は、猫が過ごしやすいように部屋の湿度の管理を徹底することや、皮膚や肉球を乾燥から守るために保湿ケアを行うことも重要です。

さらに、体内の水分量が不足しないように、十分な水分補給も乾燥によるトラブルを防ぐためには有効な手段です。

乾燥によって引き起こされるトラブルを未然に防いで、愛猫の快適な毎日と健康を守ってあげてくださいね。

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