猫に『鈴』をつけるメリット・デメリット3つ つけるときの注意点も

猫に『鈴』をつけるメリット・デメリット3つ つけるときの注意点も

猫の首輪といえば「鈴」がついているイメージを抱く方も多いのではないでしょうか。首輪の鈴には猫の安全を守る意味がある一方で、猫自身に負担をかけてしまう可能性もあります。本記事では、猫の首に「鈴」をつけることのメリットとデメリットを、鈴をつけるにあたっての注意点と合わせて解説します。

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記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

猫に「鈴」をつけるメリット

鏡を見る猫

猫の首に鈴をつけることの最も大きなメリットは「音で猫の居場所がわかる」ことです。

猫の居場所がすぐに見つけやすくなることは、以下のようなケースで役立ちます。

  • 家庭内の事故を防止できる
  • 猫が危険な状態になっていないか察知できる
  • 脱走や迷子で探す時の特徴になる

家庭内での事故では、猫がそばにいることに気づかず踏んでしまったり、知らずに猫を部屋に閉じ込めてしまったり、というような例があります。

鈴がついていれば猫の動きに合わせて音が鳴るので、音が鳴らなければ猫の状態を気にかけるきっかけとなり、不測の事態に備えることができるのです。

また、万が一猫が外に脱走してしまったり迷子になったりした時に、猫の首に首輪や鈴がついていることが特徴のひとつとなり、捜索を依頼する場合にも探しやすくなるでしょう。

猫に「鈴」をつけるデメリット

怒った顔の猫

猫の首輪に鈴をつけると、猫の心身に負担をかけてしまう可能性があります。

愛猫の首に鈴をつけたい場合は、メリットだけではなく、以下のデメリットを考慮することも重要です。

  • 鈴の音にびっくりする
  • 鈴の音でストレスを与えてしまう
  • 鈴の重さで首に負担がかかる

猫が狩りをする際には、あらゆる神経を研ぎ澄ませて待ち伏せるスタイルを取ります。獲物が動いた音の方向や距離感まで逃さずキャッチできるように、猫の聴力はとても発達しているのです。

首元に鈴をつけていると、リラックスしている時や寝ている時に少し動いただけで音が鳴るため、しっかり休めなくなってしまいます。

そのため、子猫のうちから鈴の音に慣らしていると、鈴の音をあまりに気にしなくなる可能性はありますが慣れていない場合はストレスになってしまうのです。

猫に「鈴」をつけるときの注意点

鈴をつけた子猫

では、猫に「鈴」をつける際に、上記のメリット・デメリット以外にどのようなことに注意すべきなのでしょうか。

まずは、鈴の「音の大きさ」と「鈴のサイズ」に注意しましょう。できれば子猫のうちから、まずは小さめの鈴がついた首輪で、つけ心地や音に慣らしていきましょう。

猫が鈴の音に慣れてからも、極力ストレスを減らすために、音が大きすぎない鈴を選ぶようにするのがポイントです。

ただし、あまりに小さい鈴の音では飼い主が聞き取ることができないため、適切なバランスを見極める必要があるでしょう。

猫の性格によっては、成猫になってから鈴付きの首輪をつけ始めても受け入れてくれることもありますが、つけてみて少しでも嫌がる場合はすぐに外してあげてください。

猫の安全と健康を考慮した上で、鈴が必要かどうかを選択することも大切です。

まとめ

鈴をつけた子猫

今回は、猫に「鈴」をつけるメリット・デメリットについて解説しました。

猫に「鈴」をつけることで猫の居場所が分かりやすくなり、家庭内での思わぬ事故を防げるという反面、音の大きさや鈴の重さが首への負担になってしまうなど、猫の健康を害する可能性もあります。

そのため、愛猫に鈴をつけるかどうか決める前に、安全面を重視するだけでなく、猫がどう感じるのか(嫌がるのか受け入れるのか)などもきちんと考慮して選択しましょう。

もちろん、鈴をつけた後も猫の様子を観察して、少しでも嫌がる素振りを見せた場合は外してあげる配慮が大切です。

状況に応じて適切に鈴を活用することで、猫が健やかに安心して暮らせる環境を守っていきましょう。

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