1.音に反応しない
猫の聴力が低下しているサインとしてまず見られることが多いのが、生活音や物音に反応しないことです。耳が遠くなっているので、周囲の音への反応が鈍くなっているのです。
本来、猫は警戒心が強い動物。ちょっとした物音も聞き逃さずに何かしらの反応を見せるはずです。
そんな猫が音に反応しないときは、聴力が低下して聞こえづらくなっていたり、聞こえていない可能性が高いです。
ただし、マイペースな性格であまり物事を気にしない猫ちゃんも中には存在するため、すべてその行動だけで判断できるわけではありません。
2.名前を呼んでも気がつかない
猫の聴力が低下すると、物音や生活音だけでなく猫自身の名前にも反応しなくなっていきます。
実は猫は、自分の名前を識別できることがさまざまな研究で明らかになっています。猫は自分の名前を呼ばれたら、自分に声をかけているのだと判断できるのです。
しかし、耳が遠くなってしまっているとそもそも聞こえないので、名前を呼んでも反応しなくなります。
いつもは名前を呼ぶと振り返ってくれる猫が最近反応しなくなったと感じたら、もしかすると聴力低下が進行しているのかもしれません。
3.怯えるようになった
聴力が低下するということは、周囲の状況を音で把握しにくくなるということ。つまり、近くで起きる異変に気づきにくいということです。警戒心が強い猫にとって、これほどストレスフルなことはありません。
猫によっては、聴力が低下することで、怯えたような仕草が増えたり警戒するあまり攻撃的になる子も少なくありません。
猫の「聴力が低下している」原因
そもそも、どうして猫の難聴は発生するのでしょうか。
考えられる原因としては、下記の原因が挙げられます。
- 老化
- 病気やケガ
- 遺伝子の影響
まず老化や病気は、猫が歳を重ねることで体の機能が低下したり、病気によって耳が聞こえにくくなることはイメージしやすいでしょう。
難しいのが、遺伝子による要因です。
色素が関連する遺伝子など、何らかの遺伝子の問題によって聴覚の問題につながることがあります。
一緒に暮らすうえでの注意点
聴力が低下した猫は、音で周囲の状況を把握できないため、警戒心が高まっている状態です。そのため、攻撃的もしくは臆病になっているケースが少なくありません。
そのため、愛猫が落ち着いて暮らすためにも安心して休める居場所づくりを行う必要があります。
たとえば、押し入れの中に愛猫専用の居場所を作ってあげたり、猫が身を隠せるキャットハウスを用意してあげたりすることで、聴覚が低下した猫も過ごしやすくなるでしょう。
また、不用意に猫を脅かさないことも大切です。愛猫のいる場所で大きな物音を立ててしまったり、後ろから突然触ったり、などの行為は控えましょう。
まとめ
猫にとって聴覚は、自分の周りの安全を把握するための大事な機能です。しかし、病気や老化、遺伝子などの影響により低下してしまうことが多々あります。
大事なのは、聴覚が低下しても猫が安心して暮らせる居場所を飼い主としてきちんと作ってあげること、そして、猫が怖がらないで済むように飼い主さんの言動を見直すことです。
もし愛猫の聴力が低下してしまった場合は、今回の記事を参考にして、愛猫のストレスが溜まらないような環境作りを工夫してあげてくださいね。