猫の首が「首輪でハゲた」場合に考えられる原因と対処法
脱走した時の身分証明書がわりになったり、おうちの中での迷子防止などに役立つ首輪。安全面に考慮しながらもオシャレなものが数多く出ていますよね。ファッションとして楽しむ飼い主さんもいらっしゃるでしょう。
実に様々な用途で用いられる首輪ですが、首輪でハゲてしまうことがあるのをご存じでしょうか。
そこで今回は、猫の首が「首輪でハゲた」場合に考えられる原因と対処法について解説いたします。一度毛が抜けてしまうと元には戻らないのかどうか、確認しておきましょう。
1.摩擦による脱毛
猫の首が首輪でハゲてしまう原因として多いのは、摩擦です。
特に重量感のある首輪は、装着している猫の首元にストレスがかかってしまうため、猫が頻繁に首輪をかいてしまいます。猫が首輪をかいてしまうと重い首輪がクルクルと回転することで摩擦が生じ、首輪周辺の毛が抜けるようになります。
このような状態が長期に渡ると、本格的な脱毛につながってしまいます。
対処法としては、もし脱走した時のためにつけたいのであれば軽いものを選ぶようにしてください。オシャレ目的の場合は、写真撮影など用途が終わった時点で外してあげると良いでしょう。
もし脱毛が軽度であれば首輪を外してあげればしばらくしてまた毛が生えてきます。が、もし長期間そのような状態が続いている場合にはそのまま脱毛したままかもしれません。
2.首輪がきつい
首輪の理想のサイズは、飼い主さんの指が2本入る余裕があることです。
これよりも小さいものを使用している場合は、猫の首にストレスや摩擦が生じていますので、すみやかに首輪のサイズアップをしてあげましょう。
3.接触性皮膚炎を起こしている
首輪自体の素材が合わない場合には、接触性皮膚炎を起こし、脱毛につながる恐れがあります。新しい首輪を装着した際は、注意深く皮膚を観察するようにしてください。
このケースでは、首輪が触れている箇所(皮膚)が赤くなるという初期症状があらわれます。また、痒みや違和感から、首輪周辺を気にする素振りが見られるでしょう。
このようなトラブルに気づいたら、速やかに首輪を外してあげましょう。しばらくの間は、他の素材も含めて首輪の使用を控えるようにしてください。
首輪を外しても尚皮膚炎が改善しない場合は、動物病院を受診するようにしましょう。
4.首輪の装着自体がストレス
素材やサイズを問わず、猫によっては首輪自体を嫌がることがあります。首輪そのものの煩わしさはもちろんのこと、鈴の音が苦手など、その原因は多岐にわたるでしょう。
色々試してみたものの、どれも抵抗するようであれば、首輪そのものにストレスを感じていると思ってください。
そのような状態でそのまま首輪を使用させ続けると、猫が無理やり外そうとして首を引っ掻くようになります。そしてその結果、その部分がハゲてしまう場合があります。
完全室内飼育であればそもそも首輪はいらないケースがほとんどなので、苦手な場合は無理強いしないようにすることが一番の対処法になります。
5.雑菌の繁殖による皮膚トラブル
同じ首輪を長期間使用していると、経年劣化や汚れが目立つようになります。そこに水がかかり、さらに汚い状態になると雑菌が繁殖する恐れがあります。
菌が繁殖した首輪を装着し続けると、皮膚トラブルを引き起こしてしまう可能性があります。炎症が起こることから発疹が出たり脱毛してしまいます。
日常的に首輪を使用するのであれば、定期的に新しいものに交換するように心がけましょう。首周りの皮膚もスキンシップを取りながら観察するようにしてください。
まとめ
今回は、猫の首が「首輪でハゲた」場合に考えられる原因と対処法を解説いたしました。サイズや素材に気を配るのはもちろんのこと、そもそも嫌がるようであれば使用しないことも検討してみてください。
万が一脱毛が起きてしまった場合、なかなか改善しないようであれば獣医さんに相談するようにしてください。
最後にもうひとつ、気をつけてほしいのが、ノミ取り用の首輪です。これは応急処置として便利な反面、成分による影響から脱毛を起こしやすい、というデメリットがあります。
そのため、万が一ノミだらけの猫を保護した場合でも、とりあえずノミ取り用の首輪を使うということではなく、速やかに動物病院に連れていくことをおすすめします。
愛猫の個性をより引き立たせてくれたり脱走防止をしてくれたりする首輪ではありますが、その「首輪でハゲた」ということにならないよううに、大事な愛猫の首元の脱毛には十分に気をつけたいところですね。