猫に「猫草」を与えるメリット・デメリット
猫といえば「猫草」、と思う飼い主さんも多いと思いますが、実は必要不可欠な存在というわけではありません。
極端にいえば、与えなくてもいいものの部類に入ります。
そこで今回は、猫に「猫草」を与えるメリット・デメリットについて解説いたします。今まで猫草について詳しくなかったという方も少なくないと思いますので、ぜひこの機会に確認しておきましょう。
肉食動物の猫にとって「猫草」は絶対必要ではない
猫は犬とは異なり、完全なる肉食動物です。猫草を好んで食べたとしても、そこから栄養を得ることはできません。
つまり、「猫草」が猫にとって絶対必要な食べ物ではない、ということが分かります。
毎日の食事はバランスの整ったキャットフード(総合栄養食)と水があれば十分なので、そこをメインに食べてもらえるように環境を整えましょう。
長毛猫の生活には役立つ
では「猫草」は何のためにあるのかというと、一般的には「毛玉を吐きやすくするため」とされています。
主に背の低いイネ科の植物や、大麦の仲間などを食べて胃を刺激し、毛玉を絡めて吐き出すという役割があります。
つまり、より多くの被毛を飲み込みやすい長毛種の猫の生活には役立ちます。もちろん、短毛種の猫も毛玉を吐くことはありますし、被毛の長さに関係なくお手入れとしてよく体を舐めている猫の場合は、適量であれば毛玉を吐く手助けになります。
ただし、猫草を導入するのであればペット用品として販売している猫草を用意するのが無難でしょう。草なら何でも良いというわけではないので注意してください。
食べ過ぎると嘔吐が増える
先ほども紹介したように、猫草は猫にとって刺激物のようなものです。つまり、食べ過ぎれば猫にとって害になることがあります。
具体的には、嘔吐が増えてしまうことでしょう。毛玉がないのにも関わらずおやつ感覚で猫草を食べてしまうと、食事や水の吐き戻しに繋がってしまいます。
そのため、愛猫のために猫草を置くのであれば、換毛期(毛玉が増えやすい生え変わりの時期)のみにするなどの工夫をすると良いでしょう。
草を好む猫なら「レタス」
最初に猫は肉食動物と紹介しましたが、家猫の場合は生活環境によって草類を好むことがあります。
そのような猫は食べ過ぎのリスクもあるので、猫草の与え方にはより一層気をつけなければなりません。とはいえ欲するものである以上、折衷案があればありがたいですよね。
そこで、無難に食べられるものとしておすすめしたいのが「レタス」です。日頃の食事の他に草を欲しがるようであれば、少しだけ細かくちぎったレタスをトッピングしてみてください。
葉が柔らかく胃に優しいレタスは、基本的にどんな猫が食しても比較的安全です。ただし、持病がある猫の場合は、念の為事前にかかりつけの獣医さんに相談してから与えるようにしてください。
まとめ
今回は、猫にとって「猫草」のメリット・デメリットについて解説しました。
猫にとって「猫草」は身近なものですが、必ず与えなければならないものではありません。むしろ、与え方には注意が必要です。
一方で、この点を考慮できればメリットもあります。それは「毛玉の排出に役立つ」ということです。特に換毛期の時や、長毛種の猫の生活には取り入れる利点があります。
猫草は必須ではないものの絶対NGというわけではないため必要に応じて、という位置づけになります。
ちなみに、身近なもので代用するならレタスが無難です。愛猫が好んで欲しがるようであれば、少しだけおすそ分けしてみてください。
取り扱いの多少注意が必要な「猫草」ですが、愛猫との相性を確認しつつ、上手に活用したいですね。