猫がハァ~と『ため息』がついたときの心理3選 何か悩みごとでも?

猫がハァ~と『ため息』がついたときの心理3選 何か悩みごとでも?

猫もため息をつくって知っていましたか?人と似ている理由もあれば、まったく違って理由でため息をつくことがあります。では猫はどんなときに、どんな理由でため息をつくのでしょうか?おもな理由について紹介します。

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記事の監修

日本では獣医師。世界では旅人。”旅する獣医師”として世界各国を巡り、海外で見てきた”動物と人との共生の様子”を、執筆や写真展を通して皆さんと共有する活動をしています。

1.気持ちを落ち着かせようとしているとき

前足をなめている猫

猫は嫌なことが起きたときや失敗したときに「ハァ~」と深いため息をつくことがあります。これは転位行動の一種と考えられています。

転位行動とは、飼い主さんに怒られたり、ジャンプを失敗したりなどでストレスや動揺を感じた際に、気持ちを落ち着かせようとしておこなう、一見するとつながりがない行動のことです。

たとえば大きな音に驚いた猫が直後に、爪とぎをするなどが転位行動にあたります。

つまり気持ちを落ち着かせるための代替行為としてため息をついているのです。

猫の転位行動にはため息や爪とぎのほかにも、あくびや毛づくろいなどがあります。

2.リラックスしたいとき

ヘソ天で寝ころぶ猫

猫はリラックスをしたいときときも「ハァ~」とため息をもらすことがあります。ため息をつくことで、体の力を抜いてリラックスモードに突入しようとしているのでしょう。なんだか人間くさい行動ですね。

またリラックスしているときにも「ハァ~」とため息をつくことがあります。お気に入りの場所やベッドで安心してくつろいでいるのかもしれませんね。

猫がため息をもらしてリラックスしているときは、声をかけたりせずにそっと見守ってあげるのが良いでしょう。

3.緊張から解放されたとき

カーテンの陰から様子を窺う猫

猫は緊張がゆるんだ際にも「ハァ~」とため息をつきます。

たとえば猫は、狩りの獲物を見つけたときや、大きな音がしたときに緊張して体を硬くします。その緊張から解放されたときに「ハァ~」とため息がもれてしまうことがあるようです。

体の緊張がとけて思わずでてしまうため息といったところでしょうか。

この場合「ハァ~」のほかにも「フッ」という短いため息をつくこともあります。

日常生活のなかでは、同居猫と走り回ったあと、おもちゃでたくさん遊んだあとなどに「楽しかった」という意味で「ハァ~」「フウッ」「フッ」といったため息をつく猫もいます。これらは遊びで緊張していた状態から開放された瞬間のため息です。

そのほか爪切りのあと、グルーミングのあとにも「ハァ~」とため息をつくことがあります。

まとめ

爪とぎにあごを載せている猫

ため息というとネガティブなイメージが強いのですが、猫の場合は必ずしもネガティブな気持ちのあらわれとは限りません。猫がため息をつく大きな理由は「気持ちを落ち着かせる」「気持ちを切り替える」の2つです。

たとえば、緊張から解放されてホッとした瞬間、驚いて気持ちを落ち着かせようとしているときなどがあります。

人間のため息はネガティブな意味合いも強いですが、猫の場合は気分転換の意味合いが大きいと言えるかもしれませんね。

また、人のため息の場合は口を開けてする場合が多いかもしれませんが、猫の場合は口を開けてため息をつくことはほぼありません。口を開けてのため息や口呼吸が多い場合、ため息後も息が荒い場合は呼吸器に問題がある可能性もあるので、単純なため息なのかどうかよく注意して見てあげてください。

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