猫の『被毛』4つの種類別に役割を解説 洋服やレーダー…いろいろなかたちで猫を守っている!

猫の『被毛』4つの種類別に役割を解説 洋服やレーダー…いろいろなかたちで猫を守っている!

モフモフな動物である猫には、様々な被毛が体に生えています。一般的にはあまり知られていませんが、実はそれぞれの被毛には重要な役割があり、猫が生きていくのに欠かせない存在なのです。今回は猫の「被毛」について詳しく解説します。

1.オーバーコートとアンダーコート

部屋でくつろぐサイベリアン

猫の被毛は、体の表面を覆っている「オーバーコート」と、外からは見えずに地肌膚近くに密集する「アンダーコート」の2種類に大別することができます。

これら2種類の被毛が生えている状態は「ダブルコート」と呼ばれ、寒さに対して耐性があります。長毛猫に多くみられ、換毛期には抜け毛が大量に発生するため定期的なブラッシングが必要となります。

一方、2重構造となっていない被毛構造は「シングルコート」と呼ばれており、オーバーコートもしくはアンダーコートどちらかの被毛だけで構成されています。短毛猫に多い被毛構造で、ダブルコートと比べると抜け毛が少ないのが特徴です。

これらは、どちらかが優れているということはありません。しかし、それぞれの被毛構造に合わせたお手入れや環境調整を心掛けてあげることが大切です。

2.ひげ

猫のひげ

猫のチャームポイントである「ひげ」には、様々な機能が備わっています。

周辺に存在する物との距離を測るなど、自分の周囲の空間を把握する場合に役立つことが多いです。元々、猫は視力がそこまで優れている訳ではないため、その弱点を補うための部位として存在しているのです。

また、猫のひげは、口元以外にも生えていることをご存じでしょうか。実は、目の上やあご下などにも生えています。猫の顔をよくよく見てみると、全身を覆う被毛とは違う種類や長さの被毛を発見することができます。是非愛猫で確認してみてくださいね。

3.房毛

猫の耳

「房毛」とは、猫の耳先に生えている1~5mm程度の短い毛のことです。別名「リンクスティップ」とも呼ばれ、風の流れや音を察知する役割があります。野生において狩りを行う際に、役立ったと言われている部位です。

この房毛の長さは、猫の品種などの要因で個体差があります。中には、まったく生えていないように見える子も。

比較的長い房毛が生えやすい品種として、メインクーンやノルウェージャンフォレストキャット、ペルシャなどの長毛猫が挙げられます。

4.タフト

猫の肉球

猫の中には、「タフト」と呼ばれる足裏の毛が生えていることがあります。タフトには滑り止めの役割があり、濡れている場所や雪・氷の上で足を滑らせないために備わっている被毛です。

ただし、現在において猫がそのような場所を歩く機会は少なく、むしろタフトが伸びることでフローリングなどで足を滑らせてしまうこともあります。

猫の足裏のタフトが肉球にかかるまで伸びたら、愛猫のためにもカットすることも検討しましょう。

まとめ

毛繕いしている猫

猫の体の被毛はただ生えている訳ではなく、それぞれ何かしらの役割を有しています。そのため、迂闊に猫の毛を切ってしまうのは、非常に危険な行為です。

本当に必要な場合を除いて、基本的には猫の被毛は抜いたりせず、自然な状態にしておいてあげましょう。

今回の記事を参考に、愛猫にどんな被毛が生えているかを改めて観察してみてはいかがでしょうか。

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