猫に『わかめ』をあげても大丈夫?量や与え方、気をつけるべきこと

猫に『わかめ』をあげても大丈夫?量や与え方、気をつけるべきこと

人と暮らす猫は、私達人間が食べる食材に興味を持つことが!『わかめ』は摂取可能?それとも危険!?今回は、猫がわかめを食べても大丈夫かどうかをテーマに解説いたします。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

猫に「わかめ」をあげても大丈夫?

わかめ

お味噌汁の具材や、海藻サラダとして親しまれているわかめですが、猫が食べても大丈夫なのでしょうか?

そこで今回は、猫の健康状態や年齢ごとに分けて解説します。

健康な成猫

健康な成猫であれば、わかめを食べても問題ありません。

ただし、塩分を含んでいないこと・細かくカットもしくはすり潰してあること・微量に留めておくことなどの条件が必須になります。

子猫や高齢の猫

わかめは猫の年齢を問わず食べさせることができる一方で、子猫や高齢の猫に与える際は注意が必要です。

そもそもわかめは消化不良を起こす恐れのある食材です。消化管が未発達な子猫はもちろんのこと、消化器官が弱っている高齢の猫にはリスクを伴います。

さらに、マグネシウムの過剰摂取が病気(子猫であれば尿路結石、シニア猫は甲状腺や肝疾患や腎疾患)を招く恐れがあります。

わかめは猫にとって必須の食べ物ではないので、心配であれば摂取を控えてください。

持病のある猫

たとえ若い成猫でも、先ほど紹介したような疾患がある場合は食べさせることができません。

既に尿石症の既往歴がある猫・将来的な発症リスクの高い猫(アメショ・ラガマフィン・ペルシャ猫)・先天的に腎臓が弱い猫などはあげないでください。

量や与え方を問わず絶対NGなので、誤飲も含めて気をつけてください。

猫に「わかめ」をあげる際に気をつけるべきこと

痒がる猫

上記で猫の健康状態や年齢別に解説しましたが、ここからは、全ての猫に共通して注意すべき点について解説します。

『ヨウ素』の取りすぎに注意

わかめの摂取量を『微量(少量という見解も)』とする理由は、ヨウ素の取りすぎが甲状腺機能亢進症(バセドウ病のような症状)を引き起こす恐れがあるためです。

アレルギー反応に気をつけて

敢えて与える必要のないわかめですが、最後に気をつけてほしいポイントをもう1つ紹介しておきます。それは『アレルギー』です。わかめにはヨードが含まれており、ヨードに対してアレルギー反応が起こる可能性があります。

ごく稀なケースではありますが、猫によってはわかめを摂取したことでアレルギー反応を示すことがあります。次のような症状が現れた場合は、動物病院に連絡してください。

  • 消化器症状(下痢や嘔吐)
  • 目の充血

繰り返しになりますが、元々消化器官が弱い猫(お腹を壊しやすい猫)は摂取を控えたほうが無難です。

まとめ

わかめの味噌汁

わかめにはがん細胞の抑制・腸内環境の調整・歯や骨を丈夫にするはたらきがあります。ありがたい食材かつ身近な食べ物なので、愛猫の食事にも取り入れたい飼い主さんがいるかもしれません。

わかめに関しては、微量(極小量)の範囲内であれば猫が食べても問題ないものに位置づけられます。ただし、健康な成猫がメインです。

元々持病がある猫(尿石症・甲状腺疾患・腎疾患など)がある猫は禁忌ですし、子猫や高齢の猫にも要注意となっています。食べさせる場合はトッピング程度に留めておいてください。

もちろん必須の食材ではないので、食べさせないことも選択肢の1つでしょう。万が一口にしてしまっても、ほんの少しであれば命を脅かさない食材としてマークしておくのも良いかもしれません。

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