愛猫の『爪』は切らないとダメ!放置が危険なワケ3つ うまく切るアドバイスも

愛猫の『爪』は切らないとダメ!放置が危険なワケ3つ うまく切るアドバイスも

猫を飼っている人が避けて通れないのが『爪切り』。でも本当に爪を切らないといけないの…?もし爪切りをしなかったらどうなるのか解説します。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

1.肉球に爪が刺さる

猫の爪

猫の爪は、下に向かってカーブするように生えます。俗に「かぎつめ」と呼ばれ移動や攻撃・防御に優れますが、伸びすぎると肉球に突き刺さってしまうのが難点です。つまり長期間にわたって爪切りを怠ると、最終的には肉球を傷つけてしまうのです。

肉球に爪が当たっているだけでも違和感や痛みがありますが、皮膚を突き破ると炎症を起こします。傷口から菌が入り込み感染症を起こし、場合によっては壊死することも。こうなると自然治癒はできず、動物病院に連れて行かなければなりません。

とくにシニア猫は爪とぎの頻度が減るため、爪のトラブルが起きがちです。愛猫に痛い思いをさせないために、定期的に爪を切ってあげる必要があります。

2.カーテンなどに引っかかって折れる

カーテンと猫

猫の爪が伸びていると、カーテンやカーペットに引っかかりやすくなります。引っかかるだけならいいのですが、そのまま折れてしまうことも少なくありません。自宅の止血で解決できない場合、動物病院で治療することになります。

爪とぎは鋭くすることが目的なので、とげばとぐほど細くなってしまうという側面があります。細くなった爪の方が折れやすく、とくに運動神経のいい猫ほど注意が必要です。

ちなみに猫の爪はタマネギのような構造になっており、古くなった層から自然と剝がれていきます。猫の爪の一部が落ちていても必ずしも爪が折れたというわけではないので、安心してくださいね。

3.同居猫や飼い主を怪我させてしまう

顔をひっかく猫

爪とぎで鋭くなった爪は、当然ながら攻撃性を増します。猫自身に悪気がなくても、人間や同居しているペットを傷つける可能性があるということです。

さらに、爪の中に菌がいるとひっかかれた人に感染症を起こすこともあります。代表的なものは「猫ひっかき病」で、リンパ節が腫れて風邪のような症状があらわれます。免疫力が低下していると、麻痺や脊髄障害を起こすことも。

また「パスツレラ感染症」も、猫の爪から感染する感染症のひとつです。パスツレラ菌そのものはすべての猫が保有しているものですが、猫自身が発症に至ることは稀。

ところが人間が感染すると数時間ほどで赤く腫れあがる場合があり、噛まれたところが化膿したり、呼吸器感染症などを引き起こします。重篤化すると敗血症や腹膜炎に進行して死亡することもある怖い感染症です。

人間や同居しているペットを傷つけないためにも、爪切りは大切なのです。

猫の爪をうまく切る方法

猫の爪切り

猫の爪をスムーズに切るポイントは3つです。

リラックスしているときに切る

猫の爪切りは、ぼーっとしているときや寝ているときなどリラックスしているタイミングで行いましょう。可能であれば2人がかりで、1人はおやつを持ったり撫でたりして気を紛らわせてあげるのがおすすめです。タオルや洗濯ネットに入れると落ち着く猫もいます。

嫌がったらすぐにやめる

嫌がるそぶりを見せたらすぐにやめることも大切です。無理強いすると爪切りに恐怖を感じるようになり、二度と切らせてくれなくなる可能性があるためです。一度にすべて切ろうとせず、1日1本ずつなど少しずつ進めていくといいでしょう。

終わったらごほうびを与える

爪切りに対する苦手意識を軽減するために、終わったらすぐにごほうびを与えるのも効果的です。おやつでもいいですし、お気に入りのおもちゃで遊んであげるのもおすすめ。どうしても嫌がるときは、自宅で無理に切ろうとせず定期的に動物病院やトリミングサロンで切ってもらいましょう。まず、爪切りだけでも行ってもらえるのかを確認してくださいね。

まとめ

爪を切るグレーの猫

猫の爪切りをさぼっていると怪我や病気につながることがあります。猫に負担がかからないよう、気を紛らわせながら少しずつ切るのがポイントです。猫自身や家族を守るためにも、1ヵ月に一度は切ってあげましょう。

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