猫がいる部屋で『マニキュア』をするときの注意点 そばで使うと危険なアイテムも

猫がいる部屋で『マニキュア』をするときの注意点 そばで使うと危険なアイテムも

指先のおしゃれと言えばマニキュアですよね。しかしマニキュアを落とすときに使う除光液は、猫にとって大変危険なものだと言われています。安全にマニキュアを楽しむ方法はないのでしょうか?なぜ猫にとって除光液が危険なのか、マニキュアを楽しむ際の注意点、いざというときの対処法について詳しく解説します。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

猫にとってマニキュアは危険?

ネイルケア用品とマニキュア

マニキュアと除光液には、猫にとって有害な化学薬品が含まれています。しかもマニキュアと除光液は化粧品の中でも毒性が強く危険です。とくに注意したいのが、除光液に含まれている「アセトン」という化学物質です。

猫がアセトンを摂取すると少量でも危険だと言われています。誤ってアセトンを摂取してしまうと中毒を引き起こして、以下のような症状があらわれる可能性があります。

  • 頭痛
  • よだれ
  • ふらつき
  • 嘔吐
  • 下痢

また除光液に含まれているアセトンは、揮発した蒸気を吸うだけでも喉や中枢神経に異常が出る、肺炎を引き起こすなどの害があるとされています。

そのためマニキュアを塗ったり、落としたりする際には、除光液の取り扱いには十分に注意しなければいけないのです。

除光液を使う際に注意すること

窓辺にいる2匹の猫

万が一の事故を避けるためにも、できるだけマニキュアを塗るのは控えるのが望ましいですが、それぞれの事情もあると思います。

では安全に行うためには、どのような点に注意したら良いのでしょうか。

特に取り扱いに気をつけたい、除光液のアセトン中毒から愛猫を守るための注意点を紹介します。

猫がいる部屋で使わない、換気を徹底する

猫のいるご家庭で除光液を使用する際は、猫を違う部屋に移動させ、換気をしながら使うようにしましょう。

アセトンは揮発性が高く、空気の約2倍の重さがあることから、低い場所に溜まりやすいという特徴があります。換気の際には、掃き出し窓を開けるなど、床に近い場所に溜まっている蒸気を排出すると良いでしょう。

換気扇を回し、そのそばで除光液やマニキュアを使用するのもよいでしょう。

なおアセトンは、猫だけでなく人間も吸い込むと中枢神経を抑制するなど健康に問題が生じますので注意が必要です。

猫が除光液を舐めないようにする

猫が誤って除光液を舐めてしまうと、中毒を起こしたり、口腔内に炎症を起こす可能性があります。使用中の誤飲に注意するのはもちろんですが、保管にも注意しましょう。

除光液は少量でも危険です。もし猫が誤って舐めてしまったときは、たとえ少量でも獣医師に相談することをおすすめします。

体への付着や目に入らないようにする

除光液が猫の体に付着すると皮膚炎の原因になります。また目に入ってしまうと痛みや充血といった症状が見られます。

直接目に入らなくても刺激が強いため、猫が近づかないように注意しましょう。

除光液は非常に危険ですから、引き出しに入れるなど猫が絶対に触れることのできない場所に保管してくださいね。

猫が除光液を舐めた、または触れたときの対処法

救急バッグと子猫

猫が除光液を舐めてしまったり、触ってしまったりという事故はどんなに注意していても起きてしまうことがあります。

そのようなときは、以下の対処または応急処置のうえ動物病院を受診しましょう。

  • 誤飲のときは動物病院を受診する
  • 目に入った場合は10分ほど洗い流す
  • 被毛や皮膚につい場合は拭き取る、洗い流す

除光液を舐めてしまった場合は、あなたができることはありません。すぐに動物病院を受診してください。

また目に入ってしまった場合は洗い流すのが基本ですが、難しい場合も多いと思います。スポイトなどがあればそれで目を洗うのが一番やりやすいと思います。猫が嫌がるときは無理せずに、早急に動物病院を受診したほうが早いでしょう。

もし受診するべきか迷ったら獣医師に相談してください。

まとめ

マニキュアと猫

マニキュアは人間にとってはお洒落アイテムですが、猫にとっては危険な化学薬品でしかありません。とくにマニキュアを落とすときに使われる除光液には有毒物質のアセトンが含まれています。

今回はマニキュアを安全に楽しむために注意したいことを紹介しましたが、猫の健康を考えれば、なるべく使わないのが望ましいと言えるでしょう。

マニキュアを塗るときは、本当に必要なのかよく考えることをおすすめします。

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