12月12日は『世界りんご猫デー』!そもそもりんご猫って何?由来や成り立ちを解説

12月12日は『世界りんご猫デー』!そもそもりんご猫って何?由来や成り立ちを解説

日本の猫の日のひとつに12月12日の『世界りんご猫デー』という日があります。本記事では、世界りんご猫デーの『りんご猫』が何のことを指した言葉なのか、名前の由来や成り立ちについて解説します。

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記事の監修

麻布大学獣医学部獣医学科卒業後、神奈川県内の動物病院にて勤務。獣医師の電話相談窓口やペットショップの巡回を経て、横浜市に自身の動物病院を開院。開院後、ASC永田の皮膚科塾を修了。皮膚科や小児科、産科分野に興味があり、日々の診療で力を入れさせていただいています。

「りんご猫」とは?

撫でられる猫

『りんご猫』というのは、猫エイズウイルス(FIV)に感染している猫のことを指した愛称です。

この愛称は、保護猫カフェや非営利シェルターの運営など保護猫に関わるさまざまな事業を行う企業である株式会社ネコリパブリックが生み出しました。

りんご猫の「りんご」は、猫の丸くて愛らしい見た目とエイズ撲滅運動のシンボルである「レッドリボン」から連想されたことが由来となっています。

また、皆が知っていて親しみやすい物という点も重視され、りんごが採用されたのだそう。

可愛らしいネーミングをつけたのは、猫エイズへの偏見や悪いイメージをなくし、猫エイズ・エイズキャリアを持つ猫に関する正しい知識を広めることを目的としたものです。

さらに、株式会社ネコリパブリックは12月1日の世界エイズデーに合わせ、12月12日を『世界りんご猫デー(World Apple Cats Day)』として制定しました。

世界りんご猫デーに行われる活動

りんごと猫

世界りんご猫デーには、りんご猫の名前の由来を広めたり、猫エイズの知識についてSNSや講演などで広く伝えたりする啓蒙活動が行われています。

猫エイズには、

  • 人間にも感染する
  • 感染するとすぐに亡くなってしまう
  • 飼うのが大変そう

などの誤った認識が根強く、なかなか譲渡率が上がらないのだそうです。

世界りんご猫デーには、そもそも猫エイズとはどのような病気なのか、エイズキャリアを持つ猫の飼い方や発症を遅らせるための予防法といった情報を普及します。

りんご猫が飼い主に恵まれ幸せな生活を送るためにも、猫エイズについて各々が考える日なのです。

りんご猫たちが幸せになるために

抱きしめられる猫

エイズキャリアを持つりんご猫たちが幸せになるためには、私たち人間が猫エイズに抱きがちな負のイメージや先入観を取り払い、正しい知識をきちんと知ることが大切です。

猫エイズは発症すると死に至ってしまうという恐ろしい病ではありますが、感染率が非常に低いことやエイズウイルスに感染してから発症するまでの期間が長いケースが多いことが特徴として挙げられます。

また、感染経路もエイズ陽性猫の唾液が噛まれた傷口から入ることとされており、猫同士のけんかを防ぐなどで、感染を広げることを予防できます。

また、猫エイズは猫以外の動物にはうつらないので、りんご猫を飼育するにあたって不安を感じる必要はありません。

まとめ

大切にされる猫

今回は、12月12日の『世界りんご猫デー』の名前にも含まれる『りんご猫』の由来や成り立ちについてお伝えしました。

猫エイズウイルス(FIV)キャリアの猫のことを親しみやすく可愛らしい名前で呼んだり、キャリア猫の飼い方や予防法などの情報を普及するなど、猫エイズに根強く残っている偏見や誤解を解くための啓蒙活動が行われているのです。

世界りんご猫デーをきっかけに、多くの方が猫エイズについて考えたり正しい情報を取り入れたりして、りんご猫を大切にしてくれる人が1人でも増えればいいなと思います。

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