愛猫が『てんかん』になったら 主な症状や原因となる病気、予防法を解説

愛猫が『てんかん』になったら 主な症状や原因となる病気、予防法を解説

てんかんの発作は急に起こり、激しい痙攣(けいれん)や硬直といった症状が見られるので見たときは動揺してしまう人がほとんどではないでしょうか。てんかんを引き起こす原因となる病気や、対処法について解説します。

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記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

猫のてんかんの原因は?

ぐったりする猫

てんかんとは、脳の電気信号に異常が起こり発症する発作のことです。

人間や犬と比べると、猫がてんかんの発作を引き起こすことは少ないですが、脳の病気や損傷などで起きる可能性があります。

てんかんを引き起こす病気として

  • 脳腫瘍
  • 脳炎
  • 水頭症
  • 外傷による脳障害

といったものが挙げられます。

他には何の原因もみられない「特発性」というものもあります。

発作自体は30秒~1分程度と短い時間ですが、間隔や頻度は猫によって異なります。長い時間発作が出る場合は注意が必要です。

猫のてんかんに見られる症状

床に寝る猫

猫のてんかんの症状は下記の通りです。

  • 全身の痙攣
  • 体の一部が痙攣
  • 泡を吹く
  • よだれがダラダラ出る
  • 手足の硬直
  • 失禁

といった症状が見られます。

急な発作を目の当たりにすると動揺してしまうかもしれませんが、治まると何事もなかったかのように戻ります。

落ち着いたからと放置しておくのは危険なので、発作が起きたらすぐに動物病院へ連れていきましょう。

てんかんの発作を起こした時の対処法

猫を撮影するスマホ

てんかんの発作が出たときは、冷静に対応することが大切です。

発作が起きている間は体に触ったり、ゆすったりするのはやめましょう。怪我の危険性がある場所にいるときは優しく安全な場所へ移動させてください。もしくは当たると危ないものをよけるようにしましょう。

発作を起こしたときは「どれくらいの時間」「どのような症状が出たのか」を医師に伝えられるよう記録しておくことが大切です。

動画を撮影しておくとより症状が伝わりやすくなります。

てんかんの予防法

聴診器を当てられる猫

てんかんに有効な予防法は見つかっておらず、予防することはできません。

しかし定期検診を受けることで、てんかんを引き起こす可能性のある病気を予防することはできます。

猫の健康を守るためにも、定期的に動物病院を受診し病気の早期発見に努めるようにしましょう。

まとめ

猫を撫でる

てんかんの発作は、全身の痙攣のように目に見えて異常が出る場合と、部分的に起こる場合があります。猫の行動をよく観察していなければ気づけないこともあるので注意が必要です。

発作がすぐに治まるからといって何もせず放置してしまうと、脳にダメージが溜まり最悪の場合死に至る危険性もあります。

てんかんの治療には時間がかかり、長く付き合う覚悟が必要です。投薬などで回数や頻度を減らすといったコントロールができます。

しっかりとコミュニケーションを取るようにして異変に気付いたらすぐに動物病院へ連れて行くようにしましょう。

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