「抜け毛が多い」と言われる猫種3選 その理由と、しっかり対策をするために取り入れたいこと

「抜け毛が多い」と言われる猫種3選 その理由と、しっかり対策をするために取り入れたいこと

数ある猫種の中でも、とくに抜け毛が多いとされる猫種を紹介します。また抜け毛対策についても解説するので、ぜひ参考にしてみてください。

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記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

1.アメリカンショートヘア

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日本でもっともポピュラーといっても過言ではないアメリカンショートヘアは、抜け毛が多い品種の一つです。アメリカンショートヘアはその名の通り短毛種なので、意外に思うかもしれません。

アメリカンショートヘアが抜け毛が多いとされる理由は、「ダブルコート」の被毛を持つためです。猫の毛には「ダブルコート」「シングルコート」の2種類があり、ダブルコートは二重の毛から成り立ちます。

上毛とされる「オーバーコート」は撥水性のある固い毛ですが、下毛の「アンダーコート」はしなやかで柔らかい毛質。このアンダーコートが季節によって換毛するため、ダブルコートの猫種は抜け毛が多いというわけです。

アメリカンショートヘアは短毛種ですが、春・秋の換毛期には抜け毛がかなり目立ちます。

2.ノルウェージャンフォレストキャット

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北欧生まれのノルウェージャンフォレストキャットも、抜け毛が多いとされる猫種です。ダブルコートである上に、長毛種というのがその理由。

短毛種のアメリカンショートヘアですら抜け毛が多いのですから、モサモサの毛が自慢のノルウェージャンフォレストキャットが抜け毛に悩まされる品種であることは想像に難くありません。

またノルウェージャンフォレストキャットは、生後半年から5歳頃にかけて「毛吹き」と呼ばれる現象が起こることも特徴的です。長毛に向けてどんどん毛が伸びるというもので、毛吹き中の換毛期は著しく毛が抜けます。

しかしながら抜け毛の多さは個体によっても差があるようです。同じノルウェージャンフォレストキャットでも、毛質がサラサラな子の方が抜け毛が少ないと言われているんだとか。対して細くてフワフワな毛質は抜け毛が多く、毛玉にもなりやすいとされます。

3.メインクーン

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世界一大きい猫種として有名なメインクーンも、抜け毛が多い品種です。ゴージャスな被毛はダブルコートのように思えますが、実は意外にもシングルコート。しかし長毛種な上に体も大きいので、体感としては抜け毛が多い品種に分類できそうです。

一般的にシングルコートには換毛期がありません。シングルコートの場合、季節に合わせて抜けるアンダーコートをそもそも持ち合わせていないためです。しかしメインクーンはアメリカの寒い地域を出自とする猫で、夏前にはかなりの量の毛が抜けます。

またメインクーンもノルウェージャンフォレストキャットと同じく、「毛吹き」が起きる猫種です。

抜け毛対策

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抜け毛の対策は、「ブラッシング」「シャンプー」がおすすめです。

中でも大切なのはブラッシング。猫は自身で毛づくろいをする動物ですが、長毛種の場合はそれだけではケアしきれない可能性があります。1日1~2回程度ブラッシングをしてあげると、抜け毛だけでなく毛玉の対策にもなります。

ブラッシングだけでは抜け毛がおさまらないという場合は、シャンプーがおすすめ。苦手な猫も多いですが、定期的なシャンプーで皮膚を衛生的に保つこともできます。子猫のころから少しずつ習慣化すると、猫へのストレスを軽減できますよ。

また春~夏にかけてはサマーカットを施してあげると、抜け毛が目立ちにくくなります。

まとめ

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抜け毛が多い品種かどうかは、「ダブルコート」か「シングルコート」で判断できます。一般的には、換毛期があるダブルコートの方が抜け毛が多いと覚えておきましょう。またダブルコート・シングルコートに関わらず、短毛種よりも長毛種の方が抜け毛が気になりやすいです。

反対に抜け毛が少ないのは、ベンガルやシャムのようなシングルコート&短毛種の品種。温暖な地域の品種は被毛の構造がいたってシンプルなので、寒い地域のモコモコとした品種よりも、抜け毛に悩まされにくい傾向があります。

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