「キジトラ」柄について
「キジトラ猫」と聞いて、その柄を正確にわかる人はいるでしょうか。なんとなく認識しているものの、細かい色や柄までは説明できない人も多いかもしれませんね。
キジトラ猫の柄は、うすめの焦げ茶色をベースカラーとし、全体に黒い縞模様が入った柄です。
呼び名の「キジ」とは、野鳥の「雉(キジ)」に由来。ただしカラフルな雄キジではなく、全身が茶色の「雌のキジ」の方。柄が雌のキジに似ていることから「キジトラ」と呼ばれるようになりました。また「キジ猫」「ヨモギ猫」「藤猫」との別名ももっています。
なお、似たような響きの「サバトラ」や「茶トラ」と呼ばれる猫もいますが、茶トラはオレンジがかった明るいブラウンの縞模様、サバトラはベースカラーが茶色ではなく銀色で、魚の「鯖」からきた呼び名です。
「キジトラ」の性格
キジトラ猫が本能的にもつ性格は、「警戒心の強さ」「人になつかない」「臆病」「運動神経が抜群」などです。生まれ育った環境にもよりますが、基本的にワイルドな特徴があげられます。
ただし警戒心が強いだけに、心を許した人にはとことん甘えるタイプもいます。子猫のうちから家族として暮らしているキジトラ猫は、甘えん坊が多いかもしれませんね。
一方で、撫でられたり抱っこされたり、拘束されることを嫌がるタイプの野生派もいます。一緒に遊んであげておやつを与えることで少しずつ信頼を得られますが、ワイルドな性格のキジトラの場合は、あまり構い過ぎないようにしましょう。
「キジトラ」が野生味が強いとされる理由
キジトラ猫は、多くの猫種の中でもかなり野生に近いとされています。その根拠は、猫の祖先をたどるとキジトラ柄の猫しかいなかったことです。猫のルーツをたどると、猫の祖先は「リビアヤマネコ」であると考えられており、そのリビアヤマネコはキジトラのような柄であったことが報告されているそうです。
そのように考えると、キジトラ猫の柄は、木や砂など、外の世界の背景になじみやすい柄で、これは野生で生き残るために必要な「保護色」であるとも考えられます。キジトラ柄の猫の行動や性格に、野生の名残があるとされるのもうなずけますね。
まとめ
野生のDNAを保持するといわれている「キジトラ」の猫。警戒心や狩猟本能が強いことなど、ペットとして暮らすにあたり心配になる人もいるかもしれません。
しかし、ポジティブに考えれば、精神的に自立できるというメリットもあります。また甘えん坊の一面ももっていれるいのでかわいらしさも大いに期待できますね。
しかもキジトラ猫は比較的体が丈夫で、平均寿命も猫全体の平均よりも高い15年平均(室内飼いの場合)と言われています。
今回の記事をキジトラ猫を迎え入れるときの参考にしてくださいね。