猫の『コーヒー』誤飲は危険!3つの理由と舐めてしまったときの対処法

猫の『コーヒー』誤飲は危険!3つの理由と舐めてしまったときの対処法

毎日コーヒーを飲む習慣がある方も多いかと思いますが、猫を飼っている場合はコーヒーの誤飲に注意が必要です。猫がコーヒーを飲んでしまった場合の危険性や、万が一舐めてしまったときの対処法について解説します。

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記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

猫にコーヒーが危険な理由

コーヒー

1.カフェインによる中毒症状を引き起こすリスクがある

コーヒーに含まれているカフェインは、人間にとっては眠気を覚ましたいときに頼もしい成分ですよね。

しかし人間よりも体の小さな猫がカフェインを摂取すると、カフェインの効果が過剰になってしまい中毒症状を引き起こす可能性があります。

カフェインの作用で、中枢神経が興奮したり血管が拡張したりすると、猫には以下のような症状が現れます。

  • 過度の興奮状態になる
  • 呼吸が荒くなる
  • 動悸が激しくなる
  • 下痢や嘔吐
  • けいれんする

2.カフェイン中毒で命を落とすことがある

猫がコーヒーを誤飲してしまった場合に恐ろしいのは、カフェイン中毒により猫が命を落としてしまうかもしれないということです。

どれくらいの量のコーヒーを摂取すると危険なのかについては、個体差もあるので一概にはいえません。

しかし一般的には、体重1㎏あたり15〜20mgのカフェインを摂取すると中毒症状が現れ、体重1㎏あたり150mgほど摂取すると致死量になるといわれています。

猫がコーヒーを大量に飲んでしまうことはあまりないかと思いますが、少ない量でも重篤な中毒症状が出てしまう場合もあるので十分に注意しましょう。

3.カフェインレスコーヒーにも中毒のリスクがある

「猫にカフェインが危険なら、今後は安全のためにカフェインレスコーヒーを飲もう!」そう思った飼い主さんには残念なお知らせになってしまいますが、たとえカフェインレスコーヒーでも猫が誤飲した場合は中毒のリスクがあります。

カフェインレスコーヒーとはカフェインを90%以上除去したものであって、カフェインが一切含まれていないというわけではないのです。

もちろん普通のコーヒーを誤飲してしまった場合よりはカフェインの摂取量は少なくてすみますが、カフェイン中毒のリスクはゼロではないことを覚えておいてくださいね。

またカフェオレのようにコーヒーにミルクを混ぜたものや、コーヒー味のゼリーやクッキーなども、カフェインが含まれていることに変わりはないので、猫には絶対に与えてはいけません。

猫がコーヒーを舐めてしまった時の対処法

コーヒーカップと猫

猫にコーヒーを与えないようにしていても、飼い主さんが目を離した隙に猫がテーブルの上のカップに入ったコーヒーを口にしてしまったり、こぼしたコーヒーを舐めてしまったりする可能性はあります。

猫がコーヒーを一口飲んでしまった程度なら、中毒を引き起こすリスクはそれほど高くないので様子を見て大丈夫です。

しかしある程度の量を飲んでしまった場合や、何らかの中毒症状が出ている場合には、すぐに動物病院に連れて行きましょう。

無理にコーヒーを吐かせようとすると、猫の体の負担になってしまうため危険です。飼い主さんの自己判断で処置をしようとはせずに、獣医師に適切な治療をしてもらってくださいね。

また診察の際には、猫がコーヒーを誤飲した時間や量、コーヒーの種類について獣医師に伝えましょう。コーヒーの種類はドリップしたものかインスタントか、ミルクは入っているかなどがわかればOKです。コーヒーのパッケージを持っていて、獣医師に見てもらうのもよいでしょう。

愛猫がコーヒーを誤飲すると慌ててしまうかと思いますが、愛猫の命と健康を守るためには飼い主さんが冷静に行動することが大切ですよ。

まとめ

コーヒーを飲む飼い主さんと猫

優雅なリラックスタイムのお供として、集中して仕事に励みたい時のお供として、コーヒーを愛飲している方は多いでしょう。

しかし猫と暮らしている方は、コーヒーの危険性も理解しておく必要があります。

愛猫がカフェイン中毒にならないように、飲みかけのコーヒーをテーブルに放置しない、コーヒー豆や粉は猫の手の届かない場所に保管するなど、コーヒーの誤飲を防ぐ対策をしっかりしてくださいね!

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