室内飼いの猫にまつわる事故の中でも、誤飲や誤食は日常的に起こりやすく、注意が必要です。特に若い猫は食欲もあり好奇心旺盛なため、布製品や紙類などを誤飲・誤食してしまう傾向があります。
今回は、紙の誤飲・誤食に絞って、事後の確認点と対処法をご紹介します。もし誤飲・誤食してしまっても少量であれば健康に大きな問題はないといわれていますが、いくつか確認が必要な場合もあります。
1.食欲があるか
小さな紙を少量食べただけであれば、猫は胃の中で紙を溶かし、便として出すことができます。
ただし、大きめの紙をそのまま食べてしまった場合には、紙が胃や腸に詰まってしまい、食欲不振を引き起こすことがあります。
もし紙が胃や腸に詰まってしまった場合は、腸閉塞の原因になることも考えられます。愛猫の紙の誤飲・誤食の可能性がある場合には、何か異変があればすぐに動物病院を受診することをおすすめします。
2.お腹を下していないか
身体の大きさや食べた紙の大きさにもよりますが、紙を食べたことで体内で消化不良を起こしてしまうと、お腹を下してしまうこともあります。
また、食べた紙が腸管に詰まってしまった場合、下痢ではなく便秘の原因になることもありますので、どちらにせよ動物病院を受診するようにしましょう。
3.吐こうとしているか
誤飲した場面を見ていなかった場合でも、猫が嘔吐していたり、嘔吐しようとしても何も出ない状況が続いた場合は、注意が必要です。
ほかにも、口を閉じて開ける行為を繰り返している際にも誤飲・誤食の可能性があるようです。
誤飲したものをすべて出しきることができれば良いですが、明確な量がわからない場合はすぐに動物病院を受診しましょう。
猫が「紙」を誤飲・誤食してしまった場合の対処法
猫が紙を誤飲・誤食してしまった場合の対処法として大事なことは、「無理に吐き出させようとしない」ことです。
愛猫が嘔吐しながら苦しそうにしているときには、飼い主さんも思わず手を貸したくなるかもしれません。しかし、無理に吐き出させると食道などを傷つけてしまったり、吐き出し損ねるとかえって詰まってしまう可能性があります。
まずは動物病院へ電話して指示を仰ぐなど、飼い主さん自身で判断せずに専門家のアドバイスを参考にするようにしましょう。
もし猫が紙を食べてしまい、今回冒頭にご紹介したような様子がみられる場合には、なるべく早くかかりつけの動物病院を受診するようにしましょう。
また、その際に食べた可能性のある紙を一緒に持っていくことで、病院側としても状況を見極めやすくなることがあるようです。
まとめ
今回は、猫が「紙」を誤飲・誤食してしまった際に確認すべきことや対処法についてご紹介しました。
人間と同じように、猫も子猫のときは特にいろいろなものに興味を示し、口に入れる傾向があります。
普段から置き場所を工夫しておくことで、お仕事や買い物で愛猫にお留守番をしてもらうときに、飼い主さんも安心して出かけられるようになりますね!
なお、短い紐や布のほつれなど誤飲につながるものは生活の中にいくつも溢れています。愛猫が誤飲誤食したくてもできないような環境作りを心掛けて、愛猫との健やかな時間を楽しんでいきましょう!