猫に『室内飼育』はストレス?3つの必要性と知っておくべき屋外の危険も

猫に『室内飼育』はストレス?3つの必要性と知っておくべき屋外の危険も

かつては自由に家の中と外を行き来することが当たり前だった猫ですが、現代では室内飼育が推奨されています。かつての姿を知っていると、(猫が外に出られないのはストレスになるのでは?)と心配になりますよね。でも、猫の室内飼育が推奨されるのには理由があるのです。飼い主として、猫が外へ出た時のリスクも知っておかなければなりません。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

1.迷子にならないため

道端で振り返る猫

猫を室内飼いにする理由として、迷子にならないようにするというのがあります。

かつては、自由に外へ行く猫が多かったことからわかるように、猫が外へ出ても戻ってくることがほとんどですが、中には犬に追いかけられるなどして遠くまで行ってしまい、帰れなくなる猫もいるのです。

発情期にはオスがメスを求めて行動範囲が広がり、帰り道がわからなくなることもあります。

2.事故に遭わないため

道路わきの猫

猫を外に出すことで心配なのが事故ではないでしょうか。車が通る道は猫にとって危険極まりないものです。

車が危険なものと認識していないだけでなく、獲物を追いかけるなどして猫が車道へ飛び出してしまうことがあります。また、車道でクラクションを鳴らされたり、夜間でヘッドライトがついた車が走ってくると、猫は驚いてその場に固まってしまい、事故に遭ってしまうのです。

小さな体の猫が車と衝突すれば、ひとたまりもなく、多くの場合命を落としてしまうでしょう。

3.ご近所トラブルを防ぐ

車のボンネットに乗っている猫

飼い猫が自由に外を歩きまわることは、ご近所トラブルのもとにもなります。

車に爪で傷をつけたり、庭にフンをしたり、ゴミをあさることもあります。発情期には鳴き声も大きくなるため、迷惑に感じる人もいることでしょう。

外へ行った猫をずっと監視しているわけにはいかず、知らず知らずのうちにご近所に迷惑をかけているかもしれません。

猫を自由にさせておくと、それだけご近所トラブルに発展しやすくなるのです。

猫を外に出すリスク

塀の上の猫

猫が外へ出れば、交通事故に遭いやすいだけでなく、野生動物に襲われてケガをしたり、命を落とすこともあります。他の猫とケンカをすれば、そのケガがもとで感染症にかかるリスクも高まります。ノミやダニもつきやすくなるでしょう。害になるものを食べてしまう可能性もあります。外の世界は、猫にとって危険がいっぱいなのです。

もちろん、外に出さないということにはデメリットもあります。猫がストレスを抱えやすいことは事実です。そのため、飼い主の方で、少しでもストレスが軽減できるよう工夫してあげましょう。

室内で上下運動ができるようにしたり、飼い主が遊んであげることも大切です。外を見ることで好奇心が満たされ、日光浴でリラックスできるので、窓辺に居場所を作ってあげるのもいいでしょう。

まとめ

窓辺の猫

室内で猫を飼育することは、猫を危険から守ることになります。とはいえ、メリットだけではありません。運動不足になるなどのデメリットがあることも事実です。

そのためにも、飼い主がしっかり環境を整えてあげる必要があります。たとえ限られた空間の中だけであっても、猫が安心して幸せに暮らせるようにしてあげたいですね。

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