猫に『手作りごはん』はNG?メリット・デメリット2つ

猫に『手作りごはん』はNG?メリット・デメリット2つ

飼い主さんの愛情たっぷりの「手作りごはん」は、猫もきっと喜ぶとは思いますが、猫に手作りごはんを与えても問題はないのでしょうか。ここでは、猫に手作りのごはんを与える際のメリットとデメリットをご紹介します。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

猫に「手作りごはん」を与えるメリット

卵や野菜の入ったごはんを食べる猫

猫に「手作りごはん」を与えるメリットがあるなら是非やってみたい!という飼い主さんも少なくないのではないでしょうか。まずはそのメリットについて考えてみましょう。

1.安心・安全なごはんを作れる

猫に手作りのごはんを与えるメリットは、何といっても安心・安全なものを食べさせてあげられることではないでしょうか。

市販のキャットフードには、添加物が使用されていることが多く、特に安価なフードには食いつきをよくするための香料や着色料、動物性油脂などが含まれています。長期保存ができるよう、保存料や酸化防止剤なども使用されていることがほとんどです。

その点、手作りなら、余計な添加物のない、自分で安全性を確認した食材のみで作った安心なごはんを食べさせてあげることができます。また、高温処理などの加工をしていないので、食材の栄養素の変質も抑えることができます。

2.水分摂取ができる

猫はもともとあまり水を飲みません。猫の祖先が乾燥する砂漠地帯で生きてきたため、と言われていますが、水分摂取量が少ないと腎臓に負担がかかります。病気を予防するためにも、水分補給は大切なのです。

特にドライフードを与えている場合は、ほとんど水分がありませんので、意識して水を飲ませる必要があります。しかし、手作りごはんなら食事で水分を補うことができるのです。

猫に「手作りごはん」を与えるデメリット

まな板の上の魚と猫

では逆に、「手作りごはん」を与えるデメリットにはどのようなことが該当するのでしょうか。こちらも確認しておきましょう。

1.栄養が偏る

猫に手作りごはんを与えるうえで気をつけなければいけないのが、栄養のバランスです。猫に必要な栄養素の知識を持っていないと、栄養が偏ってしまうことになります。各栄養素のバランスを適正にとって手作りごはんを作ることは非常に難しいといえるでしょう。

また、猫が食べられない食材は意外と多いもの。猫が食べると害になるものも少なくありません。中には、猫が命を落としてしまうような毒性を持つものもあるのです。

さらに、猫の年齢や体格などを考慮しないとカロリーオーバーになってしまうこともあります。

2.日持ちがしない

手作りごはんは添加物を使用していないかわりに保存が効きません。時間がたって、少しでも鮮度が落ちると猫が食べてくれないこともあります。

日持ちがしないためにその都度作らなければならず、手間がかかります。食材によっては費用がかかります。時間的、経済的に余裕がないと難しいかもしれません。

まとめ

手作りごはんをむさぼる猫

愛情をこめて、猫のごはんを手作りしたいという場合は、猫の食事に必要な栄養素や猫が食べてはいけない食材などの知識をしっかりと身につける必要があります。

毎日の食事に手作りごはんはなかなかハードルが高いものです。どうしても食べさせたい場合は週1回程度にしておきましょう。また、食事ではなく、時折おやつとして与えてみるのもいいかもしれませんね。

猫が手作りごはんを好まない場合は、無理に与えるのはやめましょう。

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