1.放し飼い
猫ノミの寄生リスクが最も高いのは、猫を放し飼いすることです。本来、ノミは草むらや土などに存在します。猫を放し飼いしていると、当然そうしたノミの生息地域に足を運ぶ機会が多く、ノミが付着するリスクも高くなります。
猫の放し飼いはノミ以外にも、カラスなど天敵や心無い人間に襲われる、交通事故といった懸念もある危険度が高い飼い方です。現在において猫の飼育は、安全度が高い室内飼いが基本です。猫をノミなどの危険から守るためにも、室内飼育を推奨します。
2.人間の衣服や靴などに付着して侵入
ノミの寄生ルートは、外で直接付着するだけではありません。外から家の中に入った飼い主さんや来客の衣服、カバン、靴などにノミが付着し、一緒に室内に侵入するケースも多いです。ノミの大きさは1〜2mm程度と極小。人の肉眼ではそう簡単には気付けません。加えて、ノミの跳躍量は凄まじく人間の足腰まで飛び跳ねることもできます。
服や靴などに付着していても気付かないケースが多く、知らぬ間に猫に寄生してしまっていることも珍しくありません。完全に防ぎきることは難しいですが、草むらや林などノミが多く生息している場所を散策した後は、ノミ除去スプレーなどを自分に吹きかけるなどの対策を講じましょう。
3.他ペットを介して寄生
ノミは自宅にいる猫以外のペットを経由して室内に潜り込むこともあります。たとえば、毎日外へ散歩に出かける犬はノミを室内に持ち込むリスクが非常に高いです。集合住宅の場合は、他所の家庭で飼っている犬や猫が外からノミを持ち込み、玄関やベランダなどを経由して侵入してくる可能性も考えられます。
いずれにせよ、ノミの侵入を100%防ぎきることは難易度が高いと考えましょう。
定期的なノミ駆除薬は必須
ノミの侵入を防ぎきれないのなら、どうすれば猫をノミから守れるのか?答えは、定期的なノミ駆除・予防薬の投与です。一般的な駆除薬は首元に垂らすだけで完了するタイプのものです。
市販品で「ノミに効果がある」と示されているものが売られていますが、効果が不十分な場合もあります。動物病院にお願いすれば、獣医療上で効果が証明されている薬を処方してくれるので相談してみましょう。
また、駆除・予防薬にはそれぞれベストな投与間隔があります。1回使用して終りではなく、用法容量を守って定期的に投与してあげましょう。
まとめ
猫ノミは暖かくなってくる春から警戒するのが好ましいです。この時期になるとノミの活動も活発になりやすく、冬に眠っていた卵が孵化するノミも多いです。毎年春ごろになったら、ノミ駆除・予防薬を猫に使用し自宅にノミを持ち込まないよう警戒を強めましょう。