1.ストレス
猫も、生活の中でストレスを受けます。飼い主さんからすると「ちょっとしたこと」でも、愛猫には多大なストレスとなっている場合もあります。
例えば、「他の猫の存在」「環境の変化」「来客」「不適切な接し方」などです。そして、明らかな原因が見つからない膀胱炎や成猫で再発する猫かぜなどは、ストレスがかかわっていることが多いと言われています。
2.加齢
歳を重ねると、猫も免疫力が低下していきます。免疫細胞が減少したり運動量や食べる量が減ってしまうからです。加齢による免疫力の低下を完全に防ぐことはできませんが、適切なケアでできるだけ低下しないようにしてあげましょう。
それにはまず、愛猫に合ったご飯を与えることです。食べやすくて栄養のバランスがとれた食事、十分なたんぱく質を摂取すること、水分も十分に摂取することを心がけてください。また、毎日数分程度でもよいので遊びを取り入れて、運動不足やストレス解消を図りましょう。
3.腸内環境の悪化
腸内環境は、免疫力を維持するために重要な役割を果たしていると言われています。悪化すると免疫力が下がり、病気にかかりやすくなってしまうことも考えられます。腸内環境を良好に保つには、善玉菌が増えやすくしたり善玉菌そのものを補ってあげる必要があります。
猫の腸内細菌叢は人とは違っているそうですが、人でお腹に良いと有名なビフィズス菌や乳酸菌は猫でも善玉菌となっていることが多いようです。
それらの菌のサプリメントを与えたり、善玉菌のエサとなる食物繊維やオリゴ糖が含まれているフード、腸内環境を整える効果があるとするフードなどを与えたりするとよいでしょう。
愛猫の排泄物をチェックすると、腸内環境の状態がある程度分かります。トイレのお掃除の際は、ウンチの状態を確認してみましょう。腸内環境が良い場合は、適度なツヤがあって硬すぎず柔らかすぎない排泄物が見られます。
4.猫エイズ
猫エイズとは文字通り、人のエイズ(後天性免疫不全症候群)と同じような症状を表す病気のことです。猫エイズウイルスに感染したからといってすぐに免疫不全状態になる訳ではありませんが、免疫力の低下によって様々な症状を現したり病気になったりする可能性があります。
猫エイズの感染経路はほとんどの場合、猫同士の喧嘩によってエイズウイルスを持つ猫の唾液が体内に入ることです。野良猫を保護した場合は感染している可能性がありますので、必ず動物病院での検査を行いましょう。
猫エイズへの感染が分かれば、他の猫への感染を防いだり免疫力低下に対する早めの対策をとることができます。
猫エイズでは、ウイルスに感染しているけれども何の症状も現れない時期が長くあり、その間に他の猫へウイルスをうつしてしまうことがあります。ですから、検査をして猫エイズに感染しているかどうかを知ることは重要です。
また、感染していても長生きする猫もいますが、ウイルスを排除できる根本治療はなく、免疫力低下によって様々な病気にかかることが多くなります。猫エイズにかかっているかどうかはそれらの病気への対応にも影響しますので、その点においても検査をしておくことは重要です。
猫エイズにかかっている猫には、良い環境を整えてストレスコントロールをし、栄養状態を良くしてあげ、できるだけ免疫力が下がらないようにしてあげるとよいでしょう。
猫の免疫力が下がってしまうと…?
何かしらの原因で猫の免疫力が下がってしまった場合に考えられるトラブルとしては、もうお分かりのように「病気にかかりやすくなる」ことが挙げられます。免疫力が十分にある場合は、ウイルス感染を防いだり体の各部位を健康に保てますが、不十分になると抵抗する力が弱まるため病気になってしまいやすいのです。
そのため、愛猫の健康を保つためには免疫力ができるだけ下がらないようにしてあげましょう。そのため、愛猫の健康を保つためには免疫力ができるだけ下がらないようにしてあげましょう。
まとめ
愛猫の健康な生活には「免疫力」が大きく関わっています。ストレスや悪い腸内環境、免疫力を下げてしまう感染症など、大切な免疫力を下げてしまう原因は極力防いだり取り除いたりして、防げる病気は防ぐようにしてあげてください。