猫の『食欲不振』サイン3つ 考えられる原因と対処法も

猫の『食欲不振』サイン3つ 考えられる原因と対処法も

猫は、食欲がないことを言葉で伝えることができません。しかし、食欲不振は体調不良のもとなので、飼い主さんが察して対処する必要があります。そこで今回は、猫の「食欲不振」のサインについて、考えられる原因と対処法もあわせて把握しておきましょう。

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記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

1.半日~1日以上何も食べない

エサを食べようとしない猫

「食欲不振」とは、当たり前のように意味はわかっていても、実は感覚的なところがあります。実際に猫は何日くらい食事をとらなかったら、食欲不振にあたるのか、考えたことはありますでしょうか。

たとえば子猫の場合、「要注意」とされるのは約半日。成猫でも、丸1日食べないときには「要観察」です。猫の食欲不振のサインをキャッチするにあたり、この目安は重要なので知っておくと良いですよ。

ただし、猫は食事量も気分によって変わります。食べたいときに食べたい分だけ食べるので、少量ずつ食べる日もあれば、一度にモリモリ食べるときもあります。

そのため、食欲にムラがある猫は、1日のトータルできちんと食べることができているか、食欲不振のサインが他にないかを常にチェックしておくことをおすすめします。

2.「クンクン」するけど食べない

エサのニオイを嗅ぐ猫

猫が食事の場所には行くのに、フードを食べずにそこから立ち去るのは、食欲不振のサインです。

その際、ご飯のニオイを「クンクン」と嗅ぐしぐさがあれば、『キャットフードが気に入らない』という理由が濃厚です。おなかが空いているのに食べないのなら、原因はごはん自体なので、種類を変更するとよいでしょう。

初めて与えるキャットフードだと警戒して口にしないことがありますし、加齢や体質の変化によってこれまで食べていたキャットフードが合わなくなることも考えられます。

そのほかにも、来客中や多頭飼いで落ち着かないから、という理由であれば、「本当は食べたいけれど、食べられない」という気持ちのあらわれです。

キャットフードや食事環境が原因の食欲不振であれば、すぐに対処することが可能です。フードにトッピングをかけたり、食器や食事場所を変えたりなど、なるべく早く対応しましょう。

3.寝てばかりいる、体の異変がある

元気のなさそうな猫

猫が食欲不振になっているときは、いつもより静かになることが多いものです。

いくら猫が一日の大半を寝て過ごす動物とはいえ、朝から夕方までずっと寝てばかりいて、食事の場所にも来ず、鳴きもしないときは要注意。ただの食欲不振ではないかもしれません。

元気がない様子に加えて、口臭やヨダレの量がやたら増えているなら、食欲不振の原因が口腔内に隠れている可能性も否めません。さらに、水は飲むのに食事をとらないのは、糖尿病や腎臓病も心配ですね。

愛猫の食欲不振に病気のリスクを感じたときには、なるべく早めに動物病院を受診することをおすすめします。

まとめ

出されたフードに興味が無さそうな猫

猫の食欲不振のサインは、飼い主さんが見極めるのが大切です。そのサイン見逃さないためには、ご飯を食べる回数や間隔と食事場に来たときの様子、そして全体的な様子を日ごろから確認しておく必要があります。

普段から愛猫を見守っていれば、(なんだか食欲不振に見える…いつもと様子が違う…?)と気付くことができます。

また、猫の食欲は一定ではありません。「食欲周期」というものがあり、春は通常モードで、夏になると一旦少なくなり、秋から冬にかけてはまた食欲が戻りたくさん食べるようになります。

そのため、猫の食欲をチェックする際には、季節的なものも加味して判断するように注意しましょう。

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