猫に『紫陽花』は有毒?誤食してしまったときの症状3つと対処法を解説

猫に『紫陽花』は有毒?誤食してしまったときの症状3つと対処法を解説

梅雨の頃にきれいな花を咲かせる紫陽花。庭に植えたり鉢植えとしても楽しめる身近な花ですが、猫を飼っている場合は気を付けなければいけません。『紫陽花には毒がある』と言われているからです。猫が紫陽花を食べてしまったら、どのような症状があらわれるのでしょうか?対処法と合わせてご紹介します。

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記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

1.嘔吐

紫陽花と猫

紫陽花には毒があります。それも、体の小さな猫にとっては猛毒とも言えるほどです。猫が紫陽花を食べてしまった場合、少量であれば、嘔吐や元気がなくなるなどの症状があらわれます。

猫は普段から毛玉を吐いたり、寝ている時間も長いので気付きにくいと思いますが、ぐったりしていたり、うずくまって動こうとしない場合は要注意です。食欲がなかったり、いつものように遊ぼうとしないのは、中毒症状かもしれません。

さらに多くの紫陽花を食べてしまうと、嘔吐だけでなく下痢をすることもあります。

2.呼吸困難

花瓶の紫陽花と籠の中の猫

猫が大量に紫陽花を食べてしまうと、呼吸困難を引き起こす危険性があります。呼吸が荒く息苦しそうになるため、様子がおかしいことに気付くでしょう。

昏睡状態に陥り、命を落としてしまうこともあります。紫陽花を食べたことが疑われる場合は、一刻も早く動物病院へ連れて行きましょう。

3.麻痺や痙攣

白とピンクの紫陽花と猫

猫が紫陽花を大量に食べてしまった場合、体内に吸収された毒素によって、麻痺や痙攣を起こすことがあります。その後数日で命を落としてしまうことがあるのです。

猫が麻痺や痙攣を起こすと飼い主はパニックになってしまいがちですが、落ち着いて周りの安全を確保し、動物病院へ連れて行きましょう。

猫が紫陽花を食べてしまったら?

診察される猫

猫が紫陽花を食べてしまった場合は中毒症状が現れます。気付いたらすぐに動物病院へ連れて行きましょう。その際、猫の口の中にまだ紫陽花が残っている場合は、すぐに取り除いて下さい。

動物病院では、猫が食べた量や食べた時間を獣医師に伝えられるようにしておきましょう。また、食べて吐き出した紫陽花や、残っていた紫陽花も持参するといいでしょう。

動物病院では、飲み込んだ紫陽花を排出させる処置を行いますが、飼い主が自分で吐かせるのは危険です。獣医師にお任せして下さいね。

紫陽花の誤食による致死量は、猫の体重1Kgあたり0.5~3mgだそうです。たとえわずかな量でも命の危険性があることがわかります。万が一紫陽花を食べてしまった場合は、一刻も早く動物病院へ連れて行きましょう。

まとめ

紫陽花と猫

猫が自分から紫陽花を食べようとすることは少ないかもしれません。しかし、動いているものに反応しやすい猫は、紫陽花が風に揺れているのを見て、じゃれたりかじったりしているうちに飲み込んでしまう可能性もあるのです。紫陽花には花だけでなく、茎や葉にも毒があります。

紫陽花は、人間が口にした場合も中毒症状を起こします。人間なら死に至ることはないと言われていますが、体の小さな猫が摂取すると少量でも猛毒となります。くれぐれも猫を紫陽花に近付けないよう気を付けて下さいね。

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