猫の『フガフガ』は危険?3つの理由と飼い主がすべき対応とは

猫の『フガフガ』は危険?3つの理由と飼い主がすべき対応とは

猫がフガフガと鼻を鳴らしている!聞き慣れない鼻を鳴らす音にビックリされる方もいるはず。実はこのフガフガ、ときに体調不良のサインであることも。今回は猫のフガフガについて解説します。

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記事の監修

日本では獣医師。世界では旅人。”旅する獣医師”として世界各国を巡り、海外で見てきた”動物と人との共生の様子”を、執筆や写真展を通して皆さんと共有する活動をしています。

1.風邪

猫の鼻

猫のフガフガにおいて疑わしいのは、風邪の症状です。猫も風邪をひくことがあります。猫風邪は、ヘルペスウイルスやカリシウイルス、クラミジアの感染によって引き起こされる上部気道感染症。症状は様々ですが、フガフガは猫風邪によって起こる鼻炎に由来することが多いです。

鼻水で鼻がつまることで、フガフガという呼吸音が発生します。猫風邪の疑いがあるときは、動物病院を受診し必要に応じて処方される抗生剤や抗ウイルス薬などを飲ませてあげましょう。

2.アレルギー性鼻炎

猫の鼻

猫風邪以外にも鼻炎によるフガフガは発生します。それは、アレルギー性鼻炎。あまり知られていませんが、猫にもアレルギー反応が存在します。花粉やハウスダスト、ダニ・ノミの死骸など様々な原因によってアレルギーが反応し、鼻炎が引き起こされ鼻がフガフガしてしまいます。

こうしたアレルギー対策において、有効なのが空気清浄機。空間内のハウスダストなどを取り除いてくれる他、ペット臭の脱臭も期待できます。消費電力もそれほど高くなく猫だけでなく人間にもメリットがあるため、気になる方は家電量販店やECサイトで空気清浄機をチェックしてみてはいかがでしょうか。

3.病気の可能性

元気がなさそうな猫

猫のフガフガの頻度があまりにも多いとき、猫の様子が苦しそうなときは鼻腔内の腫瘍や肺炎など呼吸器系の病気も疑われます。そうした場合、フガフガ以外にもプフー、ぴるぴるといった呼吸音も確認されることが多いです。

呼吸器疾患は対処が遅れると、取り返しがつかない事態に陥りやすいです。呼吸音に異常が続く、猫が苦しそうな場合は早急に動物病院を受診し処置を施してもらいましょう。

飼い主がすべき対応

獣医師と猫

猫のフガフガは風邪や病気のサインである可能性もありますが、頻度が少ない場合はそこまで神経質になる必要はありません。猫のフガフガは遊んで興奮しているときや、一生懸命においを嗅いでいるとき、いびきを立てているときにも鳴ることがあります。

そのため、継続的にフガフガしていなければ心配も少ないでしょう。逆に数日間、フガフガが頻発しているなどの場合は注意すべきです。早めに動物病院を受診し原因を診断してもらいましょう。

まとめ

正面を向く猫

あまり判明していないことも多いですが、猫も人間の花粉症に近いアレルギー疾患を引き起こします。暖かくなる春などは花粉が舞う量が増えるため、鼻炎を起こす猫も多くなりがち。それに伴い鼻をフガフガさせる子も目立つようになります。

また、飲水後や食後にフガフガさせる場合は、鼻腔内に水や食片が入った可能性もあります。

いずれの原因でも一時的であれば大した問題にはなりませんが、長く続く場合は鼻炎やその他疾患の可能性を疑い、動物病院に連れて行きましょう。

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