猫にとって『良い食器・悪い食器』の特徴6つ

猫にとって『良い食器・悪い食器』の特徴6つ

食器は毎日ごはんを食べるたびに使うアイテムなので、猫の好みに合っていて使いやすいものを選ぶことが大切です。食器選びを失敗すると、猫のストレスの原因になってしまうこともあるので注意しましょう。猫にとって良い食器とはどのようなものか、そして悪い食器とはどのようなものか、それぞれの特徴を3つずつご紹介します。

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記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

猫にとって良い食器の特徴

高さのある食器と猫

1.高さのある食器

猫が楽な体勢で食事できるように、食器は高さのあるものを選びましょう。猫は口から胃までがまっすぐ繋がっているので、頭を下げた体勢で食事をすると吐き戻しやすいです。また高齢の猫にとっては食事の間、頭を下げた体勢を維持すること自体が負担になってしまいます。

胃よりも低い位置に頭を下げなくても食事ができるように、愛猫の体型に適した高さのある食器を用意してあげてください。

2.安定感のある食器

ある程度の重さがある、または滑り止めがついているなど安定感のある食器がおすすめです。安定感のない食器を使っていると、猫が夢中でフードを食べている時に、食器が動いてしまって食べづらいというデメリットがあります。

食器をひっくり返してしまったり、フードをこぼしてしまったりすることになりかねないので、猫の食器を選ぶ際には安定感を重視しましょう。

3.陶器製・ステンレス製の食器

食器の素材は猫の好みも考慮する必要があるものの、基本的には陶器製もしくはステンレス製がおすすめです。

陶器製は安定感と耐久性に優れており、長く愛用できるというメリットがあります。傷がつきにくいので、ヒビ割れた部分から雑菌が繁殖する心配もなく衛生面でも安心です。また電子レンジ対応のものも多く、フードを温めてから与えたい場合にも活用できるのが嬉しいですね。

一方ステンレス製には、落としても割れないため陶器製の食器以上に耐久性が高いという特徴があります。汚れも落としやすく、フードの色やニオイが移ることもあまりないので、衛生面でも優れています。

ただし安定感のなさを補うために、滑り止め付きのものを選ぶなどの配慮が必要でしょう。また金属のニオイが苦手な猫もおり、愛猫が嫌がる場合は使用できません。

猫にとって悪い食器の特徴

体をかがめて食事をする猫

1.幅が狭い食器

猫の食器は食べている最中にふちにヒゲが当たらないくらい、幅に余裕があるものを選びましょう。

猫にとってヒゲに何かが接触することはストレスになるため、幅の狭い食器を使っていると、食事中に鼻周りの筋肉を駆使してヒゲを収納することになります。ストレスと疲労が原因で、食事をやめてしまう猫もいるので注意が必要です。

愛猫に食事を楽しんでもらえるように、顔のサイズよりもひとまわり大きな食器を用意してあげてくださいね。

2.深すぎる・浅すぎる食器

深すぎる食器は食べづらくて、底にあるフードを残してしまう可能性があるうえに、食べる時に食器にヒゲが当たって猫のストレスになります。逆に浅すぎる食器だと、食べているうちにフードがこぼれやすくなってしまいます。

深すぎも浅すぎもよくないので、3~5cm程度のちょうどよい深さの食器、もしくは傾斜付きで手前だけ浅くなっている食器を探しましょう。

3.プラスチック製の食器

プラスチック製の食器は安く購入できるというメリットがあるものの、耐久性が低いためあまりおすすめできません。猫の舌はザラザラしているので、ただ食事をしているだけでも食器が傷ついてしまう可能性があります。傷ついた部分に汚れがたまったり、そこから雑菌が繁殖したりしやすいので衛生面で不安です。

定期的に買い換えるつもりならプラスチック製のものでもOKですが、こまめに食器の状態をチェックすることを忘れないでくださいね。

まとめ

食事中の猫2匹

猫にとって毎日の食事は、何よりの楽しみといっても過言ではないでしょう。食べづらい食器を使っていると、せっかくの楽しみが台無しになってしまいます。愛猫に食べる喜びを思い切り味わってもらえるように、ストレスなくフードを食べられて、衛生面でも安心して使える食器を用意してあげたいですね。

また食事における悩みは猫によって異なるため、愛猫の食べ方の特徴に合わせて食器を選ぶことも大切です。

早食いをして吐き戻してしまう猫には、早食いを防止できる突起のある食器を、夢中で食べているうちにフードをこぼしてしまう猫には、ふちが反り返った食器や内側に段差がある食器を…というように悩み事を解決できる食器を選ぶと、より快適に食事ができるでしょう。

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