猫が居るお家での『換気』は危険だらけ!4つのトラブルと対策法

猫が居るお家での『換気』は危険だらけ!4つのトラブルと対策法

部屋に花粉やホコリ、ニオイなどが滞らないように、換気をして空気を入れ替えることが大切です。特に猫を飼っている場合は、猫のニオイ対策のためにも外のキレイな空気を取り入れたいですよね。しかし猫が居るお家で換気をすると、トラブルにつながる危険性もあるので注意しましょう。換気によるトラブルと、猫のためにできる対策を解説します。

SupervisorImage

記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

猫が居るお家で起こる換気トラブル

窓から外に出ようとする猫

1.脱走

換気のために窓を開けると、猫が脱走してしまう危険性が高いです。どれほど普段は大人しくていい子でも、チャンスがあれば好奇心を抑えられずに外に出て行ってしまうことがあります。

「ほんの数分だけなら大丈夫だろう」「数センチ開けておくだけなら出られないだろう」と油断していると、愛猫を危険な目にあわせて後悔することになりかねません。猫は狭い隙間も通れますし、網戸を破いて脱走してしまうこともあるので、換気の際には脱走対策を徹底してください。

2.窓やベランダからの転落事故

猫の居るお家で窓を開けることが危険なのは、脱走だけでなく窓やベランダからの転落事故が発生するリスクもあるからです。いくら猫が高いところからの着地が得意とはいえ、マンションの高層階から転落すれば大怪我をしますし、命を落とす可能性も高くなってしまいます。

たとえ上手に着地できて無傷で済んだとしても、パニックを起こした猫がそのままどこかへ走り去って行方不明になるかもしれません。低層階に住んでいる場合も、猫が窓やベランダから落ちないように注意しましょう。

3.部屋が寒くなる

寒い季節に窓を開けっぱなしにしていると、部屋の気温が下がってしまいます。寒さで猫が体調を崩してしまうかもしれないので、長時間窓を開けたままにしておくのは危険です。1回の換気につき、5~10分窓を開けていれば十分に部屋の空気は入れ替わるので、猫が寒さを感じるほど長い時間窓を開けておく必要はありません。

換気扇を回す場合も同様に、外の冷たい空気を取り入れすぎて寒くなってしまうことがあるので注意しましょう。換気は短時間で済ませて、愛猫が心地良く過ごせる室温を維持してあげてくださいね。

4.換気扇にイタズラをして怪我をする

窓を開けて換気をすると脱走などのトラブルが起こりやすいので、換気扇を使って部屋の空気をキレイにしたいと思う飼い主さんもいることでしょう。しかし換気扇のプロペラに興味を持った猫が、イタズラをして怪我をするリスクがあるため、換気扇による換気も安全とは言い切れません。

プロペラが覆われているタイプの換気扇なら問題ないですが、プロペラがむき出しになっている場合は、猫が触れないようにカバーをつけてから使うとよいでしょう。

猫が居るお家での換気対策

空気清浄機のある部屋でくつろぐ猫と飼い主さん

窓を開けて換気したい場合には、愛猫にはしばらく別の部屋で過ごしてもらいましょう。空気の入れ替えが済んで窓をしっかり閉めてから迎えに行けば、脱走や転落事故を防げるので安心です。別室ではなく、ケージの中で待っていてもらうのもOKですよ。

また窓にはフェンスや網戸ストッパーを設置して、脱走対策を徹底することをおすすめします。猫が網戸を破ったり、自分の手で網戸を開けてしまったりすることも少なくないので、過保護に思えるくらい念入りに対策しましょう。

窓を開ける以外の方法で換気をするなら、換気扇や空気清浄機を使うとよいでしょう。ただし空気清浄機は室内の空気を循環させてキレイにしているだけであって、外の空気と入れ替えているわけではないため、一酸化炭素や二酸化炭素の排出はできないという点にご留意ください。

まとめ

窓から顔を出す猫

猫の居るお家での換気は、脱走や転落事故などのトラブルにつながる可能性があるため危険です。しかし換気をしないでいると、部屋の中に花粉やホコリ、ハウスダストが溜まって、猫の健康に悪影響を及ぼしてしまうかもしれません。

猫と飼い主さんが健康に、そしてニオイを気にせず快適に過ごすためには、こまめな換気が必要なのです。トラブルを防ぐためにしっかり対策すれば、猫の居るお家でも安全に換気ができますよ。ぜひ安全対策をしたうえで換気をして、キレイな空気の中で愛猫と一緒に気持ちよく過ごしましょう♪

スポンサーリンク