猫風邪をひいた時に出る症状
みなさんは「猫風邪」という言葉を聞いたことはあるでしょうか。
厳密に言うと「猫風邪」という病気があるわけではなく、ヘルペスウイルスやカリシウイルス、クラミジアなどの細菌といった複数の病原体によって引き起こされる人の風邪のような症状を現す病気のことを総称して「猫風邪」と呼んでいます。
猫が猫風邪にかかると具体的にどのような症状が出るのか、よくある症状を4つ紹介していきます。
1.くしゃみ、鼻水、せき
何度もクシュンクシュンとくしゃみをしていたり、鼻水が出たり、咳が出たりすることがあります。
2.発熱
猫風邪では、熱が出ることが多くあります。猫の平熱は人間より高いため分かりにくいかもしれませんが、抱っこをしたり毛の薄い部分を触ったりした時に明らかにいつもよりも体が熱く感じられる場合は発熱しているかもしれません。
熱を測ってみて39度後半以上ある場合には発熱していると言えます。
3.涙、目やに、結膜炎
猫風邪に多く見られる症状に、涙や目やにが多く出る、結膜炎などの目の症状があります。これは特に子猫で重症となる場合が多くあります。重症になると、まぶたが腫れたり大量の目やにによって目が開かなくなることもよくあります。
4.口内炎
猫風邪では、口内炎が見られることがあります。口内炎がひどいとご飯を食べられなくなったりよだれを垂らしたりするようにもなります。
特効薬や治療する方法は?
猫風邪にはそもそも「これを飲めば確実に治る」という特効薬は残念ながら存在しません。
猫風邪にかかった場合、状態や原因となっている病原体に応じて、抗生物質やインターフェロン、目薬などの薬を処方してもらうことになります。猫の状態が良くない場合には、病院で点滴をすることもあります。
また、猫風邪をひくと口内炎ができたり鼻がつまったりだるかったりして食欲がなくなることもよくあります。栄養価の高い食事や十分な水分を摂取させること、暖かい場所で過ごさせることも猫風邪を治すためには重要なポイントです。
特に体力のない子猫では、あっという間に衰弱してしまうことがよくあります。「風邪」という言葉から軽く考えず、猫が猫風邪にかかった場合はきちんと病院で診察を受け、自宅では適切な看護をしてあげましょう。
まとめ
猫風邪は多くの猫がかかり、猫の病気の中でもわりと身近な病気と言われています。その主な症状には、くしゃみや鼻水などから目やにや結膜炎、口内炎などがあります。
重症化したり、生涯にわたって猫風邪と付き合う場合もありますので、猫を飼う場合は猫風邪に関する知識はしっかりと頭に入れておくのが好ましいでしょう。
もし愛猫に、今回ご紹介したような猫風邪と思われる症状が見られた時は、すみやかにかかりつけの動物病院に連れて行きましょう。