猫はなぜカーテンに登る?
なぜ猫はカーテンに登りたがるのでしょうか。そして、叱ってもやめてくれないのはどうしてなのでしょうか。
ここでは、猫がカーテンで遊んでしまう理由を3つ紹介いたします。
1.木登り感覚で登る
家猫がカーテンに登るのは、野生の猫が木に登る感覚に似ています。
「見晴らしのよい場所に行きたい」「高い場所から観察したい」という本能的な行動です。いわば習性のようなものなので、注意しただけではやめてくれません。
ちなみに猫は、登ることは得意でも降りる行為は苦手です。カーテンも同様で、降りられなくなったり爪が引っかかって怪我をする恐れがあります。
2.退屈だから
「退屈だなぁ」と思っているタイミングで、偶然カーテンに爪をかけたら登れてしまったというケースもあります。そこに「楽しい!」という感想が伴うと常習化します。
この場合も、禁止するのは容易ではありません。後に紹介する対処法を使って、他の刺激を与える必要があります。
3.飼い主さんに構ってほしい
カーテンに登ることが悪いことだという自覚がある場合もあります。それでもやめてくれないのは、構ってほしいからです。
飼い主さんのことをチラチラと見ながらイタズラするようであれば、敢えて叱られる道を選んでいる可能性があるでしょう。必死に制止する飼い主さんが構ってくれていると考えてしまうのです。
このようなケースでは、カーテン自体に対する対策の他に、スキンシップをとる時間を作らなければなりません。詳細は次の項目で紹介いたします。
「カーテン登りをやめさせる」効果的な方法
カーテン登りが習慣化すると、カーテンがボロボロになるのはもちろん、猫自身が怪我をする恐れがあります。
いずれにしても、効率よく禁止する必要があります。そこで、効果的な改善策をいくつか紹介いたします。
キャットタワーを設置する
高い場所で寛ぎたい、木登りを楽しみたいという願望を叶えてくれるのがキャットタワーです。抑制するのではなく、「やってもいいよ」という方向にシフトしてあげるのです。
初期段階では少量のマタタビで誘惑したり、おもちゃを使って誘導してみてください。タワーで遊ぶようになったら褒めてあげましょう。
爪がかかりにくい素材を選ぶ
猫を迎える際に、予め遊びにくい材質のカーテンに変えてしまうのも1つの手です。もちろん、既に猫がいてイタズラしている場合でも有効です。
織り目が細かくツルツルしているものであれば、爪が引っかかりにくく、登りにくい環境を作ることができるでしょう。
退屈しのぎのおもちゃを用意する
留守中や、構ってあげられない時間帯に退屈になるとイタズラ心に火がついてしまいます。そうなることを回避するために、退屈しのぎのおもちゃを用意しておきましょう。
誤飲のリスクが少ない蹴りぐるみや、転がすとおやつが出てくる知育玩具などがおすすめです。
カーテンを結ぶ
キャットタワーやおもちゃで遊ぶ特訓中は、カーテンを高い位置で結んでおくと良いでしょう。カーテンに登れない環境を作りつつ、他の楽しさを提供してあげます。
カーテンに対する興味を失ったら結ぶ必要はありません。
スキンシップの時間を作る
愛猫が思う存分甘えられる時間を作ることも大切です。
1日に数分だけで構わないので、一緒に遊んだり、撫でたりしてあげてください。理想としては、猫が活発になる夜間が良いでしょう。
「必ず構ってくれる」という安心感がイタズラの抑制になるのです。
まとめ
猫がカーテンに登る理由のほとんどは、本能的な欲求を満たすためでした。中には構ってほしいという家猫特有のものもありましたが、いずれにしても単に叱るだけでは効果がありません。
カーテン以外のものに興味を持たせる・素材を見直す・スキンシップを取って信頼関係をより良いものにするなどの防止策を実行してみてください。
定期的に爪を切ることも効果的です。できれば子猫のうちから爪切りに慣れてもらいましょう。