猫の部分的にできる『ハゲ』の原因4つ!それぞれに合った対処法も解説

猫の部分的にできる『ハゲ』の原因4つ!それぞれに合った対処法も解説

猫の毛並みにポツンとハゲているところがあった場合、重大な病気のサインである可能性が高いです。小さな異常と後回しにせず早めに動物病院に連れていく必要があります。

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記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

1.ストレス

不満そうな猫

猫に部分的なハゲができる原因の一つとして、ストレスが挙げられます。猫はストレスに弱い生き物。ストレスが蓄積すると心身に何かしらの異常が生じます。

部分ハゲもその症状のひとつ。正確には強いストレスや不安に対して猫が心を落ち着かせようと過剰にグルーミング(毛繕い)することでハゲが発生します。場合によっては皮膚炎にも繋がるため早めの対処が必要です。

引っ越しで環境が変わった、家族が増えたなど猫がストレスを抱えるようになった原因を特定し、できる限り解決してあげることが重要です。具体的には猫専用の部屋もしくは隠れ家を用意する、新しい家族と距離を離すなどの工夫が挙げられます。

かかりつけの獣医師と相談し、飼い猫のストレスが軽減できる方法を模索してみてください。

2.皮膚病

診察を受ける猫

猫に部分的なハゲができる原因として皮膚病も考えられます。猫は様々な脱毛を伴う皮膚病を患います。

発症する病気は部位によって傾向が異なり、顔周りであれば免疫力が低下しカビが増殖することで発症する真菌症や日光に当たることで起こる日光過敏症の可能性があります。腹部であったら過剰グルーミングで引き起こされる皮膚炎が起こりやすいです。

いずれにせよハゲの部分が発生している場合は、動物病院を受診し原因の特定と治療をお願いしましょう。

3.アレルギー

診察中の猫

猫の脱毛にはアレルギーも関わってきます。ここでいうアレルギーとは食物性だけとは限りません。たとえば、ダニやノミなど害虫に寄生・吸血される、金属など体質に合わない素材と接触することでもアレルギー性皮膚炎が発症されます。

アレルギーが原因で皮膚病を起こしているときは何が原因なのかを調べる必要があります。獣医師と相談して最近新しく使い始めたペット用品はないか、虫に寄生されていないかを確認してみましょう。

余談ですがダニ・ノミは、アレルギー以外のリスクも高いため注意が必要です。完全室内飼育であっても家族が出入りするときなどに、室内へ侵入し猫に寄生する可能性は十分あります。中でもマダニは猫への危険性もそうですが人間に対しても感染症を媒介する恐ろしい存在。なるべく定期的にダニ・ノミの駆除薬は使用しておきましょう。

4.首輪ハゲ

首輪を付けている猫

飼っている猫に首輪をつけているご家庭は多いはず。首輪をつけることで万が一、脱走してしまったときには保護してもらえる可能性が高まり再会しやすくなるといったメリットもあります。ただし、首輪選びを適当にしてしまうと「首輪ハゲ」という症状を引き起こしてしまいます。

首輪ハゲとは、その名の通り首輪の不具合で生じるハゲ・脱毛です。首輪がきつくて摩擦が生じ毛も抜ける、重くて猫がストレスを感じる、首輪に雑菌が繁殖し皮膚炎を起こすなどが原因となります。

その他にも首輪の素材が猫の体質と合わず、アレルギー性皮膚炎を起こすこともあります。特に金属やゴム製の部品は猫に合わないことも多いです。首輪は猫との相性を見ながら選んであげることが重要となります。

まとめ

毛繕いを受ける猫

もしも猫に部分的なハゲが確認されたら、ひとまず動物病院に連れていくことを優先しましょう。皮膚炎などの病気に起因している脱毛であれば早期治療が望ましいです。皮膚病が原因でなかったとしても、その他の可能性を調査するのに獣医師の協力は必要です。

飼い猫に部分的なハゲができていたときは、後回しにせず早めに対応してあげてください。

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