猫に『除菌シート』は絶対NG!3つの理由と代用できるモノとは

猫に『除菌シート』は絶対NG!3つの理由と代用できるモノとは

日常生活で手軽に使える「除菌シート」ですが、含有成分によっては猫を危険に晒す恐れがあります。今回は、猫に除菌シートを使う際の絶対NGポイントと、除菌シートに代る便利アイテムを紹介いたします。

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記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

猫に除菌シートは危険!? 3つのNGポイント!

ウエットティッシュ

いまや除菌シートは、私たちの生活をささえる必須アイテムのような存在です。清潔感があり、必要な時にパッと取り出せるので便利ですよね。

そんな除菌シートですが、種類や使い方を誤ると猫を危険に晒してしまいます。今回は3つのNGポイントを紹介いたします。

1.アルコール成分

猫のような肉食動物の肝臓は、アルコール成分を分解したり代謝する機能を持ちません。つまり体内にアルコールが入ると、中毒症状を起こしたり最悪死に至る恐れがあるのです。

愛猫が使用するものや、舐める可能性が高いものに対してアルコール入りの除菌シートを使うのはやめましょう。

ちなみに猫カフェに行くとアルコール消毒を求められると思いますが、十分に手についたアルコールを乾かしてから猫と触れ合うように配慮してあげると良いでしょう。

2.精油が含まれているもの

除菌シートの中には、「精油(エッセンシャルオイル)」を含んでいるものがあります。これもアルコールと同様の原理から、猫を死に追いやる危険性があります。

全ての精油、アロマオイルが危険というわけではありませんが、安全性が担保されないため使用を控えてください。

3.保湿成分・保存料

いわゆるウエットティッシュと呼ばれるものには、「プロピレングリコール」という保湿成分や、「安息香酸ナトリウム」という保存料が含まれている場合があります。

これらの成分は猫にとって有毒あり中毒症状などを引き起こします。

人間や犬に対しては無毒な存在なので、身近なものに含まれていても不思議ではありません。

ペット用でも犬の飼い主さんが使用することを想定している場合があるので、購入する際はよく確認してみてください。

代用できるものはある?

ケアを受ける猫

利便性の高さはそのままに、猫に安全に使用できるものはあるのでしょうか?

ここからは、相性の悪い除菌シートの代用案を紹介いたします。

人間の赤ちゃん用ウエットティッシュ

人間の赤ちゃんに対して使用できるウエットティッシュの中には、先程のような保湿成分や保存料を含まないものがあります。

もちろんノンアルコールなので、意外と猫と相性が良い場合があります。

ガーゼやコットンを使用する

猫の目やに取りや耳掃除をする際は、ぬるま湯で湿らせたガーゼやコットンを使用すると便利です。

肌にも優しく、純粋に水だけを含ませるので安全です。

ペーパータオルを湿らせる

より広範囲の用途で使用する場合は、ペーパータオルを湿らせると良いでしょう。水はけの良いキッチンペーパーもおすすめです。

あとは猫ちゃん用にウェットシートが販売されていますのでそのようなものを使用するのが一番かと思います。

まとめ

猫のお手入れ

便利で使い勝手が良く、とても身近な「除菌シート」。その一方で、猫を危険に晒す恐れがあるものがありました。

アルコールを含むもの・アロマ成分のような香料を含むもの・猫と相性の悪い保存料や保湿成分を含むものは絶対NGです。保存料と保湿成分に関しては、ペット用でも含まれている可能性があるので、よく確認してください。

愛猫に直接触れる場合、若しくは舐めるものに除菌シートを使用する際は、含有成分を意識してください。安全なものを使用するか、コットンなどで代用してみましょう。

ウエットティッシュなどを使用したことをきっかけに愛猫が体調を崩した場合は、獣医師にその旨を伝え診察を受けてください。尚、使用した現物(含有成分が分かるもの)を持参してください。

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