1.体重
生後12ヶ月は、体がほぼ大人になる時期です。もっとゆっくりと体が完成する一部の大型の品種を除いて、この頃の体重が一般的に猫の一生の標準体重となるため、しっかりと記録しておきましょう。大抵は、3-5kgとなるでしょう。
体重だけではなく、太り過ぎていないか痩せ過ぎていないかもチェックしましょう。肋骨は見えないけど触ると簡単に感じることができる、上から見て腰のくびれが見えるのがちょうど良い体型です。標準体型から大きく外れている場合は獣医師に相談し、太り過ぎている場合にはダイエットの計画をたてましょう。痩せ過ぎている場合には病気がないかを調べたり食事の内容や与え方、生活環境を変える必要があるかもしれません。
子猫の間は毎日、順調に体重が増えているか、定期的にチェックをしておくと安心です。
2.フードについて
生後12ヶ月頃までには成長が落ち着き、多くの場合、食べる量が少し減ったり、むやみやたらにご飯を欲しがったりしなくなります。ほぼ成猫の体格になるこの頃に一度、しっかりと規定量を食べているか、体重や体型がちょうど良いかどうかと併せてチェックしてあげてください。
子猫用フードから成猫用フードへ切り替えるタイミングは、避妊・去勢手術を行う時期とも関連しますが、どんな状況であってもこの頃には成猫用フードへ切り替え終わるのが一般的です。フードはいきなり切り替えるとうまく消化できなかったり猫が嫌がったりする場合がありますので、少量ずつこれまでのフードと混ぜながら変えていくと、猫に負担をかけずに済むでしょう。
3.排泄の状態
排泄の状態は、一生を通して猫の健康状態を知るのによい目安となります。健康なことが多いこの時期に、普段の回数や量、色、状態などを一度把握しましょう。もし、回数が増えた、減った、色が変わったなどという変化があれば、動物病院の受診が必要となってきます。
猫の不調を見逃さないためにも、トイレ掃除の際、しっかりとチェックするとよいでしょう。尿の状態によって色が変わる猫砂も販売されているので、そのような砂を使うと、ちょっとした変化にも気が付きやすくなるかもしれません。
4.睡眠や活動の様子
生後12ヶ月になると、一般的な猫ではほぼ成猫なので、睡眠量や活動量も落ち着いてくるでしょう。「以前よりも遊ばなくなった…」というのは、多くの場合成長に伴う変化です。よちよちと飼い主さんの後を付いて回っていた猫も、この頃になると少し離れた場所からジーッと見つめてくるなど、精神的にも自立して少し距離のある行動をとるようになるかもしれません。
睡眠の量は子猫のときよりも減りますが、それでも寝ていることが多いのが猫です。しかし、もしずっと寝ていてあまり活動しないようなら、どこかに不調があるのかもしれません。睡眠や活動の様子を見て、おかしいと感じるところがあれば、かかりつけの獣医師に相談しましょう。
5.呼吸数
猫は自分で「具合が悪い!」と言えないため、飼い主が猫の様子の変化に気付けるように注意しないといけません。呼吸の回数も、健康状態を把握する目安となります。猫の呼吸数は起きているときでだいたい20-40回、寝ているときで15-25回程度です。
普段の愛猫の呼吸回数を知っておくと、異常を早期発見しやすいでしょう。呼吸数がいつもより多い、口を開けて息をしているなどの様子があれば、すぐに動物病院へ。
まとめ
今日のねこちゃんより:ニャン助♀ / 1歳 / キジシロ / 4kg
一般的な猫は、生後12ヶ月頃にはほぼ成猫になったとされます。盛大にお祝いするのもよいでしょう。
ただ、成猫になったからといって、健康管理が不必要になるわけではありません。いついかなるときも愛猫の状態には気をつけ、健康で過ごせるようにする必要があるのです。それが飼い主さんの努めといえるでしょう。