1.柑橘系
猫が嫌いやすい匂いとして代表的なのが柑橘系の香りです。猫にとって柑橘の酸味は腐った肉が放つ腐敗臭に近いとされています。人間にとっては爽やかで酸っぱい柑橘の香りは、猫にとっては毒のように思えてしまうのです。
一方、この習性を利用したしつけ方法も存在します。爪とぎや粗相など問題行動をすることが多い場所に柑橘の香りがするスプレーを塗布する方法です。これにより該当箇所に猫が嫌がる香りが付いて、そこに近寄らなくなります。
ただし、このしつけ方法の効果は個体差があります。猫によっては柑橘の香りを気にしない子もいます。またスプレーの効果は一過性であるため定期的に香りを付け直す必要もあり手間がかかります。
2.タバコ
タバコは人間にとっても臭い物。当然、嗅覚が優れている猫にとっても嫌われやすい匂いです。また、タバコには有害物質が多く含有されており、猫の健康をも脅かす可能性があります。猫の近くでタバコを吸い続けることによって悪性リンパ腫などの病気に罹患する確率も高まります。
仮に猫から離れた場所で吸ったとしても、有害物質は服やカバン、体に付着します。その状態で家に帰宅することで間接的に猫が有害物質を摂取する可能性もゼロではありません。特に猫は自分の体を念入りに毛繕いする生き物です。床や衣服に付いている有害物質が猫の毛に付着し、毛繕いと一緒に摂取することは十分考えられます。
猫を飼育するのであれば、タバコは禁煙されることを推奨します。
3.アロマオイル
心身の健康にいいとされ、人気が高まっているアロマオイル。アロマのいい香りにセラピーとして活用されることが多いですが、残念ながら猫にとってはその限りとは限りません。アロマオイルの強い香りが嫌いな猫も多いです。
またアロマオイルで注意してあげたいのが、猫に対する有害性。猫とアロマオイルの関連性は詳しく解明されていませんが、本来猫は植物成分を体内で分解するのが苦手です。
植物成分を凝縮したアロマオイルを猫が吸い続けると、上手に処理しきれず肝機能に負担をかけてしまう可能性も否定できません。基本的には猫を飼っている方はアロマオイルの使用を控えた方が無難とされます。
まとめ
人間よりも嗅覚が発達した猫は、匂いにも敏感。猫と身の回りの香りに関する研究は年々進んでおり、ふだん飼い主さんが使用している芳香剤や柔軟剤の香りが強すぎると猫に負担を与える可能性があることも判明してきています。
猫を飼うときは、なるべく匂いが強くない物を選んで使用しましょう。