猫の死を招く飼い主の『イタズラ行為』3つ

猫の死を招く飼い主の『イタズラ行為』3つ

人間同士のコミュニケーションにおいて、ちょっとしたイタズラが仲を深めてくれることもありますよね。しかし猫に対してイタズラをすると、飼い主さんが予想もしていなかった悲劇が生まれることも…。猫の死を招く飼い主さんのイタズラ行為や、イタズラが猫に与えるストレスについて解説します。

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記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

猫へのイタズラに要注意!

怖がっている猫

イタズラ好きな愛猫のしつけに悩んでいる飼い主さんがいる一方で、飼い主さんのイタズラ行為に困らされている猫もいます。愛猫の可愛らしくて面白いリアクションを見たくて、ついイタズラをしたくなる飼い主さんの気持ちもわかりますが、猫へのイタズラは危険な行為です。

なぜならちょっとしたイタズラのつもりでやったことが、愛猫の死を招くことがあるからです。飼い主さんのイタズラの中でも、猫の死を招く危険性がある行為とはどのようなものかをご紹介します。愛猫を危険な目に遭わせないために、ぜひチェックしてください。

猫の死を招く飼い主さんの危険なイタズラ行為

ショックを受けて立ち上がる猫

1.わざと驚かせる

大きな声や音を出すなどして、わざと猫を驚かせるのは危険です。驚いて跳び上がった猫がそのまま高いところから落ちてしまったり、パニックになって開いていた窓から外に出てしまったりする可能性があります。最悪の場合は体が床に叩きつけられてしまうことや外で交通事故に遭った結果、命を落としてしまうこともあるかもしれません。

一時期、猫の後ろにキュウリを置いて、ヘビと見間違えた猫を驚かせるというイタズラがSNSで話題となりましたが、猫にストレスを与えることでの危険性もあり問題視もされました。飼い主さんが「面白い!」と思ったことでも、それを猫も楽しく感じるとは限らないということを肝に銘じてくださいね。

2.猫に有害なものを飲み食いさせる

甘くて美味しいチョコレートやビールなどのアルコール飲料、ピリッと辛い唐辛子を使った料理などを与えたら、猫がどのようなリアクションをするか気になるという飼い主さんもいるかもしれません。しかしイタズラで与えたものが猫にとって有害だった場合、愛猫が中毒症状を引き起こして死に至る危険性があります。

例としてあげたチョコレート・アルコール飲料・唐辛子はどれも猫にはNGですし、他にも猫に有害な食べ物は数多く存在します。人間相手なら辛いものやすっぱいものを食べさせるイタズラをしても笑って許してもらえるかもしれませんが、猫に刺激物を与えることは絶対しないでくださいね。

3.ひげを切る

猫のひげにはバランスを保ったり、障害物との距離を測ったりする役割があります。飼い主さんがイタズラ心から愛猫のひげを切ってしまうと、平衡感覚が失われて高いところから転落したり、遊んでいる最中に思い切り家具にぶつかったりという事故が起こるかもしれません。

打ち所が悪くて死に至る危険性もあるので、猫のひげを切るのはやめましょう。もちろん自然と抜け落ちる分には問題ありませんが、わざとひげを抜くのもNGですよ。ひげを触られるだけでも嫌がる猫が多いので、スキンシップ中にうっかりひげに触れないように気をつけてあげてくださいね。

まとめ

大きく口を開けて驚く猫

飼い主さんが軽い気持ちでやったイタズラが、猫に死を招くこともあります。飼い主さんが楽しいと感じたり面白いと思ったりすることでも、愛猫を少しでも危険に晒す行為は絶対にしないでください。

またストレスの多い生活は、猫の寿命を縮めるリスクがあるといわれています。たとえ死に直結するようなものでなくても、猫を驚かせたり不快にさせたりしてストレスの原因になり得るイタズラはやめましょう。

猫はとても繊細な心の持ち主なので、飼い主さんにイタズラをされるとショックを受け、飼い主さんのことを信頼できなくなってしまいます。愛猫との信頼関係を壊さないためにもイタズラ心は抑えて、愛猫が安心して過ごせることを何より大切にしてくださいね。

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