猫の『長時間の留守番』前に怠ってはいけない備え5つ

猫の『長時間の留守番』前に怠ってはいけない備え5つ

猫はもともと単独生活をする動物なので、群れで生活する動物と比べるとひとりだけでお留守番することに問題は少ないでしょう。しかし、長時間にわたり家を留守にする場合は、事前に必ず確認をしておきたい備えがあります。本記事では、猫が留守番中に安全で快適に過ごすために用意したい物や注意したいことをまとめてご紹介します。

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記事の監修

東京農工大学農学部獣医学科卒業。その後、動物病院にて勤務。動物に囲まれて暮らしたい、という想いから獣医師になり、その想い通りに現在まで、5頭の犬、7匹の猫、10匹のフェレットの他、ハムスター、カメ、デグー、水生動物たちと暮らしてきました。動物を正しく飼って、動物も人もハッピーになるための力になりたいと思っています。そのために、病気になる前や問題が起こる前に出来ることとして、犬の遺伝学、行動学、シェルターメディスンに特に興味を持って勉強しています。

猫の長時間の留守番前に怠ってはいけない備え

フードを食べる猫

では、長時間の留守番前に備えを確認しておくべきものとは、一体どのようなものなのでしょうか。

1.ドライフードと水  

ウェットフードは季節関係なく痛みやすいので、ドライタイプのフードを用意しましょう。猫は少量の食事を頻回食べる習性を持つ動物なので、留守番中にも好きなタイミングで食事ができるようにしてあげます。

フードと水は、簡単に倒したり動かしたりできない安定感のある食器やケージなどに固定できる食器を選び、日差しやエアコンの風が直接当たらない場所に置いておきます。

部屋の中で自由に留守番をさせる場合、フードと水を複数個所に置いておくとより良いでしょう。

タイマー式の自動餌器やを用意しておくと、留守番中にも新鮮なフードを猫に与えることができるのでおすすめです。循環式の給水器を活用するのも良いでしょう。自動給餌器や給水器は、留守番の時にだけ使おうと思っても慣れない猫は使ってくれないこともあるので、普段から使って慣らしておくと良いですね。

2.猫トイレを増やす

部屋の中で自由にして留守番させる場合、留守中はトイレの掃除ができないため、トイレの数を増やしておく必要があります。

普段のトイレの数は、猫の数+1が基本だと言われていますが、留守番の長さや猫の数によっては、留守番の時はさらに増やした方が良いことがあるでしょう。数を増やせない場合は、トイレを大きくしてあげましょう。プラスチックケースや衣装ケースを利用して広めのトイレとするのも良いですね。

猫は、汚れたトイレは使いたがりません。片づけられていないトイレでは我慢してしまったり、別の場所で排泄する可能性もあります。

折りたたみ式のポータブルトイレがひとつあると、必要な時にすぐ使用出来て便利ですよ。

3.室内の温度管理

室温計と猫

猫にとって過ごしやすい室温は21~28℃が理想的で、人が快適な環境と同じです。夏や冷え込む冬は、留守番する猫のためにエアコンやその他の暖房器具を付けたままにする必要があります。

ヒーターやストーブなどの暖房器具を使う家庭も多いですが、猫だけでのお留守番中は火災の原因にもなりますので使わないようにし、エアコンやペット用のホットカーペットなどを使うようにしましょう。

湿度は40~60%を保つようにすると、様々な健康トラブルを防げるでしょう。

4.危険なものを撤去する

ガラス製品やハサミや包丁などの刃物類など、猫が触れたり倒したりして危険な物は必ずしまいましょう。

火事や感電事故に繋がる恐れがあるため、不要なコンセントを抜く必要があるご家庭もあるでしょう。

他にも「猫のおもちゃ」「ビニール袋」「薬」など、猫がいたずらや誤食する可能性がある物も片づけておかなければなりません。

普段はいじらなくても、長時間の留守番では何をするか分かりません。少しでも危ないかもと思うものは全て片付けるか、普段からケージを活用し留守番の時はケージで過ごしてもらうようにしましょう。

5.家族や友人に留守を伝えておく

1~2泊のおでかけで猫を留守番させることもあるでしょう。日中だけの留守番に問題がない猫でも、長時間の留守中は何が起きるかわかりません。いざという時に猫のお世話を頼める家族や友人に声をかけておくと、何かトラブルがあった時にも対応してもらえます。

もし可能ならば、部屋に猫の様子が確認できる見守りカメラを設置するのもおすすめです。スマホと連動できる小型のカメラなら、遠い場所からでも猫の様子を確認できるので飼い主さんも安心です。

まとめ

窓の外を見る猫

猫は自分のテリトリーの中で自由に過ごすのが好きな動物です。基本的に健康体の猫であれば長時間のお留守番も可能ですが、猫の年齢や性格、体調によっては難しい場合もあります。

丸一日以上の長いお留守番をしなくてはいけない場合、フードやトイレなどの衛生面や健康面に不安があれば、お世話を任せられる家族や友人、ペットシッターにお願いすることも検討してみましょう。

猫の長時間の留守番では、飼い主さんがお世話できない分、十分な備えやトラブルを未然に防ぐ対策を事前に行うことが大切です。留守番中も猫の健康と安全を守りながら快適な生活を維持してあげたいですね。

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