猫の『座り方』が変なときは要注意!4つの病気の可能性と対処法

猫の『座り方』が変なときは要注意!4つの病気の可能性と対処法

猫は体がやわらかく、様々な座り方をします。リラックスや緊張などが座り方にあらわれる場合もありますが、痛みをかばうなど病気の影響があらわれている場合も。猫がいつもと座り方をしているときに考えられる病気をご紹介します。

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記事の監修

日本では獣医師。世界では旅人。”旅する獣医師”として世界各国を巡り、海外で見てきた”動物と人との共生の様子”を、執筆や写真展を通して皆さんと共有する活動をしています。

猫の座り方がいつもと違う

おすわりする猫

犬のおすわりのような座り方や、スフィンクスのような座り方、後ろ足を投げ出してお尻から腰で座る「スコ座り」など、猫にはいろいろな座り方があります。

猫の座り方には猫の気持ちがあらわれている場合もありますが、病気が影響している場合もあるのです。

以下のような座り方を猫がしているときは、病気やケガの痛みがある、お腹が痛い、関節に問題がある可能性があります。

  • 座り方を何度も変える
  • 長時間スコ座りをしている
  • お腹を床に押し付けて座っている
  • 暗いところでずっと座っている

猫の座り方が変なときに考えられる病気と対処法

座る縞模様の猫

では、猫の座り方が変なときに考えられる病気には、どのようなものがあるのでしょうか。

1.骨軟骨異形成症

手首や足首の関節がコブのように腫れ、関節に痛みが出る病気です。足を引きずったり、歩き方がぎこちなくなったりすることもあります。

スコティッシュフォールドに多い遺伝性の病気で、スコティッシュフォールドの折れた耳もこの病気の影響です。関節に体重がかかり負担にならないようにスコ座りをしている可能性があります。

治療法は痛みや炎症の緩和など対症療法です。重度の場合は手術もありますが、根本的治療法ではありません。

予防法もありませんが、普段から猫の動きを観察したり、関節の負担にならないように体重管理をすることが大切です。

愛猫の座り方や歩き方など異常が見られたら、早めに動物病院を受診しましょう。

2.変形性関節症

軟骨に問題があり、炎症が起きて痛みが出る病気です。動くのが辛そうになったり、座り方が以前と違ってきたりします。加齢や肥満などが主な原因です。

体重管理や、無理のない範囲で運動をして関節を支える筋肉を強化すること、痛みの緩和などの治療が行われます。

3.膝蓋骨脱臼

歩く猫

膝蓋骨脱臼の場合、膝のお皿の骨がずれてしまい、痛みが出たり歩き方や座り方がいつもと違うようになったりします。

猫には少ない疾患ですが、スコティッシュフォールドやペルシャなど一部の猫種では生まれつき脱臼しやすかったり、高いところから飛び降りたなどの衝撃で発症したりします。

重症度によって内科治療が行われたり、外科治療が行われたりします。

4.内臓疾患

膵臓や泌尿器、胃腸などの腹部臓器に痛みがある場合も、じっと座って耐えていたり、後ろ足を投げ出してお腹を出すように座ったりすることがあります。下痢や嘔吐をすることもありますが、行動や表情も体調不良に気づく指標になります。

また、肺や心臓などに問題がある場合も、落ち着いて座ったり寝たりできなくなるなど、行動がいつもと違ってくることがあります。

まとめ

スコ座りをする猫

猫の座り方は色々な種類があります。猫がいつもと違う座り方をしているだけだと見過ごしてしまうかもしれませんが、痛みをかばっている可能性があります。

猫は体に不調があってもそれを隠してしまう動物です。座り方や歩き方など行動を観察して、いつもと違うところがあれば動物病院に相談をしましょう。

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