猫に『換毛期』がある理由2つ!抜け毛からのトラブルにも要注意

猫に『換毛期』がある理由2つ!抜け毛からのトラブルにも要注意

猫と暮らしている多くの飼い主さんが頭を抱えるのが抜け毛問題。特に換毛期と呼ばれる季節の変わり目には抜け毛の量が増加します。どうして猫に換毛期があるのか?その理由を解説します。

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記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

1.夏に向けて通気性を良くしている

森林浴している猫

猫の換毛期は主に体温調節を目的に行われます。春頃、暖かくなりはじめると夏の暑い季節に備え、短毛で密度が少なく通気性に優れた被毛に生え変わります。この時期は冬のモフモフな被毛が抜け落ちるので、掃除に苦労される飼い主さんも少なくありません。

モフモフな毛が少なくなった分、冬よりも猫がスリムになったように見えます。

2.冬に備えて保温性を高めている

冬毛の猫たち

春先に訪れる換毛期が暑さ対策だったのに対し、秋になると訪れる換毛期は寒さ対策となります。短く通気性に優れていた毛が抜け落ち代わりにモフモフして保温性が高い被毛が生えてきます。

全体的にふんわりした毛の量となるため、猫自体がふっくらしているように見えます。

換毛期がないケースもある

長毛猫

猫の換毛期は体温調整のためですが、完全室内飼育の猫の中には換毛期が訪れない子もいます。一年を通して室温が均一な室内猫の場合、夏や冬の季節に合わせて被毛を調整する必要がなく、換毛期も訪れなくなります。

ただし、室内飼育の猫すべてが該当する訳ではありません。一年中快適な室温であっても多少毛質が変化したり、抜け毛が増えたりもします。

猫の抜け毛はアレルギーを引き起こしやすい

抜け毛を取られる猫

換毛期で大量発生する猫の抜け毛を放置すると、飼い主さんが猫アレルギーを引き起こすリスクが高まります。本来、猫アレルギーの原因物質は毛ではなく唾液に含まれています。しかし、猫が毛繕いする際、被毛に原因物質が付着することで抜け毛でもアレルギーを引き起こすようになります。

猫アレルギーは後天的にも発症することがあるため、日頃から抜け毛対策を徹底することが大切です。

まとめ

ブラッシングされる猫

春と秋ごろに訪れる猫の換毛期は体温調整のために行われます。しかし、室内飼育が普及してきたことにより大量の抜け毛を伴う換毛期を迎える猫は少なくなってきました。とはいえ、快適な室内で暮らす猫であっても毛の変化、抜け毛は発生します。

猫の抜け毛はアレルギーを引き起こす要因となりうるため、換毛期の直前にはこまめなブラッシングや換気、掃除を徹底されることを推奨します。

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