1.フード
猫の年齢の変化に合わせて見直していきたいのがフードの種類と与え方です。キャットフードは千差万別。それぞれに特徴があるため猫との相性も異なります。年齢に合った栄養バランスは勿論重要ですが、粒の大きさや硬さなども猫が好むかどうかに繋がります。
まず、子猫用やシニア期用などとライフステージ別に開発されているメーカーのフードは、猫の年齢に合ったものを選びましょう。必要とする栄養量を満たしながらエネルギー過多とならないためには、同じフードを与えている間も年齢や運動量、体重などに合わせて給餌量を変える必要がある点にも注意しましょう。オールステージ(全年齢)用のフードも、年齢や生活環境によって与える量を調節します。
年齢や水をよく飲むかどうかなどに合わせて、ウェットフードを活用するのもオススメです。
2.健康診断
猫が年齢を重ねたら健康診断の重要度もより高まります。特に慢性腎臓病は多くの高齢の猫が発症し、進行をできるだけ遅らせるためには早期発見がとても大事な病気です。若い頃は年に1回だった健康診断も、シニア期が近づいてきたら最低でも年に2回が理想となります。
若いうちから健康診断を定期的に受けておくと、泌尿器疾患を含めた様々な病気の早期発見につながります。
3.住環境
猫が歳をとったら生活環境を見直すことも大切です。たとえば、足腰が弱っていくために、段差などにスロープのようなものを設置すると猫が移動しやすくなります。また、高さがあるフード食器を使うのも良いでしょう。
床と同じ高さにフードが入っている食器だと、食べる時に猫が首を下げる必要があります。身体的に問題がなければ食器の高さは猫自身や飼い主さんの好みに合わせれば良いでしょうが、飲み込むことに問題があったり首や背中に痛みのある猫では、高さのある食器を使ってあげると食べやすくなるでしょう。
4.運動
猫の年齢変化に合わせて運動の量や内容も調節してあげましょう。子猫は好奇心旺盛で体をたくさん動かしたがるので、必然的に運動量は多くなります。成猫になってからもストレス発散や肥満対策の観点から十分な運動量が求められます。
一方で10歳を超えてシニア期になると、筋肉量の低下や関節炎の発症などに伴い運動量が少なくなります。精神的にも不活発になり、積極的におもちゃに反応しなくなります。しかし、シニアの猫でも無理をしない範囲でできるだけ体を動かした方が良いので、体調や好みに合わせて工夫した遊びに積極的に誘ってあげましょう。
まとめ
猫は歳をとっても可愛さが変わらず、なかなか老化に気付きにくいかもしれませんが、目に見えないところにも変化は生じています。子猫と成猫、老猫では適切なお世話の仕方が異なります。
この機会に、年齢に合わせた猫のお世話について見直してみてください。