1.フードの影響
ウンチの状態が良いのに猫のウンチが臭い原因として、真っ先に疑われるのはキャットフードです。キャットフードには、様々な原材料や栄養バランスのものがあり、猫によって特定のものしか体質に合わなかったり、また特定のものは体質に合わずにウンチが臭くなることがあります。まずは、成長ステージに合った適切な品質のフードであるかを確認し、場合によっては違うフードを試してみると良いでしょう。
また、フードに含まれているたんぱく質量が多いせいで猫のウンチが臭くなることがあるとも言われているようです。キャットフードによって含有されている動物性たんぱく質の量は異なりますが、完全な肉食動物である猫はもともとたんぱく質を多く摂取する必要があります。その中でも、高たんぱくとされるフードでよりウンチが臭くなる場合があるようです。グレインフリー(穀物不使用)のフードも高たんぱくとなることが多いようです。あまりにも猫のウンチが臭いと感じるようであれば、フードの種類を変えてみるのも良いですね。
2.病気
消化器の病気によってもウンチが臭くなることがあります。炎症性腸疾患や肝臓や膵臓の病気、寄生虫などによって消化不良や下痢などを起こし、ウンチの臭いも影響を受けることがあります。また、病気の治療に使う薬やサプリメントにもウンチの臭いを変えるものがあります。
下痢や軟便が続く、ウンチから腐ったような臭いや酸っぱい臭いがするといった便の異常が見られる場合は、動物病院を受診しましょう。
3.腸内環境が悪い
猫のウンチが臭い場合、病気ではなくても腸内環境が悪いことが疑われます。猫の腸内には様々な常在菌が存在し、腸内環境に大きな影響を与えています。猫の腸内の常在菌は食べているフードやストレスなどによって変化します。
フードに含まれるたんぱく質の量や質、原材料、食物繊維の種類やバランスなどによって、猫の腸内細菌のバランスが乱れることがあります。
また猫が受けるストレスには、引っ越しや結婚などによる家庭環境の変化、同居動物との関係、ホテルに預けられたり来客があったなど、様々なものがあります。日頃から猫に出来るだけストレスがかからないよう気を配ってあげるとともに、生活環境に変化があるとウンチが臭くなる可能性があることも頭に入れておきましょう。
腸内環境を改善する方法としては、猫用サプリメントや食物繊維を含んだフード、消化管のケアに配慮した療法食を与えることなどが挙げられます。
まとめ
猫のウンチがどういう状態かは、猫の健康状態を把握するのに欠かせない手掛かりの一つです。猫のウンチの臭いはキャットフードの種類やストレスなどによっても変化するため、臭いだけでは病気であるか判断することはできません。
病気の場合は、臭いだけではなくウンチの状態にも変化があることが多いでしょうが、明らかに以前よりもウンチの臭いが酷くなっていると飼い主さんが感じるようであれば、腸内トラブルがあったり何か改善できる方法がある可能性も考えられるため、動物病院に相談されることを推奨します。