猫に『ちくわ』は危険?与えるときの5つの注意点

猫に『ちくわ』は危険?与えるときの5つの注意点

魚が原材料のちくわは、猫が喜んで食べそうな食べ物ですよね。とはいえ、ちくわは人間が食べることを前提に作られているもの。猫にちくわを与えるのは危険なのか、猫にちくわを与える場合はどのようなことに注意したらいいのかについてご紹介します。

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記事の監修

日本では獣医師。世界では旅人。”旅する獣医師”として世界各国を巡り、海外で見てきた”動物と人との共生の様子”を、執筆や写真展を通して皆さんと共有する活動をしています。

1.塩分の量

お皿の上のちくわ

ちくわ1本には、おおよそ0.6~1.6gほどの塩分が含まれています。このくらいの塩分であれば、健康な猫が1〜2口ほど食べても問題にはならないと考えられます。

しかし、腎臓病や心臓病がある猫には、ちくわは与えない方がいいです。機能の落ちた腎臓ではナトリウムの濾過や再吸収がうまくできなくなったり、血中の過剰なナトリウムは多くの血液を循環させてしまうため、心臓に負担がかかったりします。

2.アレルギー

あごをかく猫

ちくわは魚が原材料です。日本では猫は魚を食べるイメージが強いですが、猫によっては魚が原材料のキャットフードでアレルギー症状が出てしまう猫もいます。

そのため、魚アレルギーがある猫にはちくわを与えてはいけません。健康な猫でも、ちくわを食べた後はアレルギーが起きないか注意が必要です。

もしちくわを食べた猫の体調が悪くなったら、いつ、どれだけ食べたのか、どのような症状が出ているのか記録をつけて動物病院を受診しましょう。

3.香辛料が含まれていたり、猫にNGな野菜等と一緒に調理されていないか

ちくわ料理

唐辛子など香辛料が練り込まれたちくわや、玉ねぎやニンニクなどと一緒に調理されたちくわは与えてはいけません。香辛料が原因で猫が下痢や嘔吐をしてしまいます。

また、玉ねぎなどのネギ類は、猫が中毒を起こす野菜です。そのような食べ物と一緒に調理されたちくわを猫に与えただけで、中毒を起こしてしまう可能性があるのです。

どのくらいの量で中毒を起こすのかは、猫によって異なります。食卓に並べた料理を猫が盗み食いしないように注意が必要です。

4.与えすぎていないか

おやつをもらう猫

猫がちくわを欲しがった場合、欲しがるままに与えてしまうことはやめましょう。

前述の通り、持病のある猫にとって塩分の摂り過ぎは致命打となる危険性があります。一見元気な猫でも、腎臓病や心臓病はゆっくりと進行している可能性があるのです。

また、ちくわは魚が原材料ですが、猫の主食にはなりません。ちくわを与えすぎてキャットフードを食べなくなってしまえば、栄養バランスが崩れてしまいます。猫には「総合栄養食」と書かれたキャットフードをメインに与えましょう。

さらに言えば、ちくわに含まれる添加物は人には問題がなくても、猫の小さな体に必要のない添加物を与えていることになります。

5.無理に与えない

目の前にスプーンを出された猫

ちくわは健康な猫であれば少量なら食べても大丈な食べ物ですが、本来猫に食べさせる必要がない食べ物です。

ちくわを食べたがらない猫や、ちくわを食べたことがない猫に無理に与える必要はありません。

まとめ

舌なめずりをする猫

健康な猫であれば、ちくわを少量食べることは問題ありません。

しかし、塩分制限が必要な持病や添加物、アレルギーを起こす可能性、栄養バランスに注意が必要です。

ちくわは本来人間の食べ物なので、猫が欲しがってもたくさん与えたり、食べたことがない猫に無理に与えたりすることはやめましょう。

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