1.塩分の量
ちくわ1本には、おおよそ0.6~1.6gほどの塩分が含まれています。このくらいの塩分であれば、健康な猫が1〜2口ほど食べても問題にはならないと考えられます。
しかし、腎臓病や心臓病がある猫には、ちくわは与えない方がいいです。機能の落ちた腎臓ではナトリウムの濾過や再吸収がうまくできなくなったり、血中の過剰なナトリウムは多くの血液を循環させてしまうため、心臓に負担がかかったりします。
2.アレルギー
ちくわは魚が原材料です。日本では猫は魚を食べるイメージが強いですが、猫によっては魚が原材料のキャットフードでアレルギー症状が出てしまう猫もいます。
そのため、魚アレルギーがある猫にはちくわを与えてはいけません。健康な猫でも、ちくわを食べた後はアレルギーが起きないか注意が必要です。
もしちくわを食べた猫の体調が悪くなったら、いつ、どれだけ食べたのか、どのような症状が出ているのか記録をつけて動物病院を受診しましょう。
3.香辛料が含まれていたり、猫にNGな野菜等と一緒に調理されていないか
唐辛子など香辛料が練り込まれたちくわや、玉ねぎやニンニクなどと一緒に調理されたちくわは与えてはいけません。香辛料が原因で猫が下痢や嘔吐をしてしまいます。
また、玉ねぎなどのネギ類は、猫が中毒を起こす野菜です。そのような食べ物と一緒に調理されたちくわを猫に与えただけで、中毒を起こしてしまう可能性があるのです。
どのくらいの量で中毒を起こすのかは、猫によって異なります。食卓に並べた料理を猫が盗み食いしないように注意が必要です。
4.与えすぎていないか
猫がちくわを欲しがった場合、欲しがるままに与えてしまうことはやめましょう。
前述の通り、持病のある猫にとって塩分の摂り過ぎは致命打となる危険性があります。一見元気な猫でも、腎臓病や心臓病はゆっくりと進行している可能性があるのです。
また、ちくわは魚が原材料ですが、猫の主食にはなりません。ちくわを与えすぎてキャットフードを食べなくなってしまえば、栄養バランスが崩れてしまいます。猫には「総合栄養食」と書かれたキャットフードをメインに与えましょう。
さらに言えば、ちくわに含まれる添加物は人には問題がなくても、猫の小さな体に必要のない添加物を与えていることになります。
5.無理に与えない
ちくわは健康な猫であれば少量なら食べても大丈な食べ物ですが、本来猫に食べさせる必要がない食べ物です。
ちくわを食べたがらない猫や、ちくわを食べたことがない猫に無理に与える必要はありません。
まとめ
健康な猫であれば、ちくわを少量食べることは問題ありません。
しかし、塩分制限が必要な持病や添加物、アレルギーを起こす可能性、栄養バランスに注意が必要です。
ちくわは本来人間の食べ物なので、猫が欲しがってもたくさん与えたり、食べたことがない猫に無理に与えたりすることはやめましょう。