猫がパニックになる原因
1.大きな音
大きな音は、動物にとって危険を感じさせるものです。物が落ちる音、飼い主さんの怒鳴る声、玄関チャイムの音など、猫は予測できない突然の大きな音にパニックになってしまうことがあります。
家の中で発せられる音以外にも、花火や工事の音、台風や雷、激しい雨や風の音など、外から聞こえる普段聞き慣れない大きな音もパニックの原因となることがあります。
2.恐怖
猫は予測しなかった出来事が起こった時、恐怖を感じてパニックになることがあります。
爪がカーテンに引っかかって動けない、体に紐が絡まった、粘着テープがくっついた、地震、見慣れない物がある、といったことなどからパニックになってしまうことがあります。状況が分からず、自分の身に危険が及んでいると感じるからです。自分の縄張りにお客さんが来たことでパニックになる猫もいます。
また、拘束されることを嫌がる猫も多くいます。拘束されることもまた、自分の身の安全が侵されることになるからです。薬を飲ませようと押さえた時にパニックになって逃げ回ってしまう猫もいます。
動物病院に連れて行こうと捕まえた時、動物病院で触られたり押さえられたりした時もパニックになる猫がいます。動物病院以外でも、知らない場所や以前に嫌なことがあった場所は猫がパニックになりやすい場所です。
3.病気
病気が原因で猫がパニックを起こしているように見える場合があります。
他に、脳腫瘍によってもパニックを起こしたように見える発作が起こることがありますし、視覚障害や聴覚障害がある猫では、ちょっとしたことにもびっくりしてパニックになることがあります。
パニックになった猫を落ち着かせる方法
猫に触らずにそっとしておく
猫を落ち着かせるために抱っこをしたりなでたりしようとすると、猫をさらに興奮させてしまう恐れがあります。
また、パニックを起こしている時は平常心ではなく周囲の状況を冷静に判断することもできていませんので、普段おとなしい猫でも飼い主さんに本気で噛みついてきたり、引っかいてきたりすることがよくあります。パニックになった猫には触ろうとせずに、落ち着くのを待ちましょう。
パニックになった猫が走り回ることがあります。脱走しないように窓やドアを閉めたり、猫がぶつかってケガをするような物があればよけたりしておきましょう。多頭飼育の場合、パニックを起こした猫が他の猫を攻撃してしまうこともあるので、同居猫を別の部屋に移すなどの対策も必要です。
バスタオルや毛布を使う
触ったり抱き上げたりしようとする代わりに、大きなタオルや毛布などを猫にかぶせるのは良い方法です。猫にとっては狭い所に隠れたのと同じ状況となり、落ち着いてくれるでしょう。また、全身をすっぽりと包まれた状態であれば抱き上げることができます。
猫の体に紐が絡まってパニックを起こしている、高い場所でパニックになっているなど、危険な状況から猫を救う必要のある時も、猫の体をすっぽり包めるバスタオルなどの大きな布を使って猫を捕まえます。
捕まえた後は、大きな布で猫を包んだまま危険な物を取り除いたり、ケガがないか確認しますが、捕まえてできるだけすぐに行うか猫が落ち着いてから行うかは、状況によって変わります。危険がなければ、まずは猫が落ち着くまでそっとしておきましょう。
狭い場所を作る
パニックになった猫は、狭い場所に入って隠れようとします。キャットハウスやキャリーなど、普段から猫が自由に入れる場所があればそこに入るでしょうが、そのような場所がない状況では、ダンボール箱を置いてあげても良いでしょう。
箱すらない時は、バスタオルなどをできれば猫の全身を覆うように、もしそこまで大きな布がなければ猫の顔を覆うようにかけてあげると落ち着きやすくなります。できるだけ狭くて暗くて猫が落ち着ける環境を作ります。
まとめ
猫が突然走り回ったり攻撃的になったりとパニックになってしまうのは、病気ではなければ猫が驚いたり恐怖を感じたりすることが原因です。
パニックになった猫には直接触ることはせず、落ち着くまでそっとしておきましょう。可能な限り、隠れられる狭い場所を用意して猫が落ち着ける環境を作ります。
パニックになった猫を見ても慌てずに対処できるように参考にしてみてください。