1.歯周病
歯周病があると口臭がします。歯周病の中でも歯肉炎だけではなく歯周炎まで進行していると、酷い口臭がするようになります。
歯磨きをしないと歯垢が作られ、歯垢が除去されないと歯石になります。歯石がついたままになると、歯肉に炎症が起こって歯肉炎となり、歯肉炎が進行すると歯を支えている顎の骨にまで炎症が及んで歯周炎となります。歯周炎にまでなっていると歯がグラグラしたり出血が見られたり、食べることが負担になったります。
そこまで歯周病が悪化していると、腐敗臭のような口臭がするでしょう。そのまま放置すると、広い範囲の顎の骨や内臓にまで悪影響を及ぼします。若い頃から歯磨きの習慣付けが大切です。
2.口腔内の病気
口内炎、口腔内腫瘍などの病気によっても口臭がします。
猫の口内炎は、口の一部分にできるものから口腔内全体に炎症がおきるものまであります。酷い口内炎では、口臭がするだけではなくヨダレがたくさん出ることがあり、そのヨダレによって口の周りが汚れたり汚れた皮膚に炎症や感染が起こってさらに臭いがするようになることもあります。口内炎は感染症などの症状の一つやその他の病気によって猫ではよく見られる症状です。
また、口の中にできた腫瘍が口臭の原因となることがあります。腫瘍は一般的に高齢猫でより多く見られます。
3.内臓の病気
腎臓の疾患、肝臓の疾患、糖尿病、胃腸炎によっても口臭がすることがあります。
腎臓や肝臓などの機能が重度に低下すると、毒素を分解したり排出できずに体内に溜まり、通常とは違う口臭がするようになることがあります。糖尿病がある程度進行している場合は、甘酸っぱいような口臭がすることがあります。
4.口腔内の乾燥
口の中が乾燥しても口臭の原因となります。
健康であれば口の中が乾きすぎることはまずないでしょうが、体調が悪いと水をあまり飲まなくなって口の中が乾燥するようになることがあります。口の中が乾燥すると、細菌が増えたり炎症が起きやすくなって口臭がしやすくなります。病気や高齢であまり自分から水を飲まない猫には、シリンジで水を飲ませたりフードの水分量を多くして、十分に水分を摂取するようにしましょう。
まとめ
猫の『口臭』がキツくなったら要注意!考えられる4つの可能性についてお伝えいたしました。
口臭は、猫の健康を測るバロメーターの一つでもあるようですね。ただし、猫の体に異常がなくても、キャットフードの香りが口の中に漂って、人によってはくさいなと感じる場合もあるでしょう。
猫の身体を日頃からチェックする中で口臭も気にして、異変を感じたら悪化しないように早めに病院へ行くようにしましょう。