老猫が『ふらついて歩く』原因4選!考えられる病気とは

老猫が『ふらついて歩く』原因4選!考えられる病気とは

老猫がふらつくようになった…年を重ねると、どうしても体が弱ってきます。でも、そのふらつき、足腰が衰えているだけではないかもしれません。老猫がふらつく原因は、色々あります。病気が隠れている可能性もあるのです。

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記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

1.加齢による衰え

廊下を歩く猫

猫も年齢を重ねると、足腰が衰えてきます。加齢により筋力が低下し、ふらつくようになってしまうのです。その場合は食欲もそれほど落ちているわけではなく、ふらつき以外には目立った症状はありません。

足腰の衰えた愛猫が過ごしやすい環境を整えてあげて下さい。動かなくなると体重が増え、さらに足腰に負担がかかってしまうため、気をつけましょう。

2.落下によるケガ

キャットタワーから降りようとする猫

猫も高齢になると、運動能力が低下します。ジャンプができなくなったり、今まで登れていた場所へも簡単には登れなくなります。高い所へ登ったものの、落ちてしまうこともあるのです。

外見からはわからなくても、落ちた際に骨折や脱臼をしたり、内臓を損傷している可能性もあります。飼い主が見ていない所で落ちてしまったり、若い頃には思いもしなかった場所で落下してしまうこともあるため、注意が必要です。

3.慢性腎臓病

窓辺を歩く猫

高齢猫の死亡原因として多い慢性腎臓病。高齢猫の3~4割が慢性腎臓病を発症しているのだとか。慢性腎臓病は、気づかないうちにゆっくりと進行していきます。症状が出た時には腎臓の機能が6~7割以上失われていることもあるのです。

慢性腎臓病になると、食欲不振や頻尿などの症状が見られますが、体重が落ちたり、貧血が起こることでふらつくことがあります。完治することはありませんが、進行を遅らせることはできるので早期発見が大切です。

4.脳腫瘍

布団の上を歩いて来る猫

高齢猫がふらつく原因として脳腫瘍も考えられます。高齢の猫が脳腫瘍を発症することは珍しいことではありません。

病気が進行すると、歩行困難になり、立てなくなることもあります。脳腫瘍が発生した部位によって症状が異なりますが、痙攣発作を起こしたり、末期になると意識障害を起こすこともあるのです。

初期の段階では、元気がなくなる、食欲が落ちるなどの症状が現れますが、脳腫瘍であるかどうかの診断は難しいと言われています。ただ、早期に発見されれば、治療や手術で回復する可能性もあります。

まとめ

雪の上を歩く老猫

老猫が歩く時にふらつくようになると、加齢のせいで仕方ないと思いがちですが、病気が隠れている可能性もあります。特に、食欲がなかったり、体重が落ちている場合は要注意です。病気は早期発見、早期治療が大事です。

上記以外にもふらつきが見られる病気があり、突然ふらつき始めた場合は緊急性を要することも。

高齢だからと決めつけずに、様子がおかしいと感じたら動物病院を受診して下さいね。

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