猫の『療法食』は何が違うの?通常のフードとの違い3つと与える場合の注意点

猫の『療法食』は何が違うの?通常のフードとの違い3つと与える場合の注意点

「療法食」は、体調に不安がある猫のためのフードです。一見すると他のフードと変わらないように見えますが、通常のフードとは何が異なるのでしょうか?療法食を与える場合は、どんなことに気をつけたらいいのでしょう?

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記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

1.体調に合わせた栄養バランスになっている

キャットフードを食べる猫

基本的に、猫の主食として与えるフードは、総合栄養食と明記されたものです。総合栄養食は、猫の栄養バランスを考えて作られているので、総合栄養食と水を与えていれば、必要な栄養素は足りることになります。

これに対して、療法食は特定の疾病を抱えた猫の症状が進行しないよう、あるいは症状が軽減するよう調整されているものです。

療法食は、体調不良で食事療法が必要な場合に与えるフードです。療法食には多くの種類があり、それぞれ疾病のある部位や体調によって栄養バランスが異なります。

2.獣医師の指導のもとで与える

猫に聴診器を当てる獣医師

食事療法は、治療の一環です。そのため、療法食を食べさせるときには獣医師の指導が必要になります。飼い主の判断で選んでしまうと、症状を悪化させてしまうことがあります。与える量も多すぎても少なすぎてもいけません。

また、症状が落ち着いてきたからと、勝手に他のフードに切り替えるのも危険です。獣医師の指導がなければ間違った与え方をしてしまい、結果的には猫のためにならないかもしれません。

3.健康な猫には食べさせない

空の食器を前に座っている猫

療法食は、体調不良を抱えた猫の治療の一環として与えるフードです。症状などによって、療法食の種類も異なります。その疾病に合わせた栄養バランスになっているため、健康な猫が食べると、逆に栄養バランスが偏ってしまうことに。

療法食は、健康な猫に与えるものではないのです。予防のためであっても、獣医師の診断なしに療法食を与えてはいけません。

猫に療法食を与える際の注意点

キャットフードを食べる3匹の猫

療法食は、その猫に合ったものを獣医師の指導のもとで与えるものです。猫を多頭飼いしている場合は、他の猫が療法食を食べてしまわないように注意しましょう。別の部屋で食べさせるなど、工夫が必要です。

また、療法食に切り替えようと思っても、慣れないフードはすぐには食べてくれないことも。フードの切り替えは、いつものフードに少量混ぜていくなど、少しずつ慣らしていきましょう。

トッピングすると食べてくれることもありますが、他のものを与える場合は動物病院で相談しながらにして下さいね。もちろん、療法食以外におやつを与えたい場合も獣医師に相談した方がいいでしょう。

まとめ

キャットフードの入った食器とその隣の猫

療法食は、食事療法のためのフードです。栄養バランスは、特定の疾病に合わせて調整されているので、総合栄養食と違い、選ぶのが難しいもの。療法食を与えたい場合は、動物病院で診断を受けて、獣医師の指導のもとで与えましょう。

体調が良くなり、療法食を与える必要がなくなった場合も、獣医師の指示を仰いで下さいね。

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