『生まれつきの疾患』を発症しやすい猫種4選 正しい予備知識で注意できること

『生まれつきの疾患』を発症しやすい猫種4選 正しい予備知識で注意できること

猫には生まれつき発症しやすい病気があり、猫の種類によって違います。どの種類の猫がどのような病気を生まれつき発症しやすいのか、また、予備知識があることで注意できる点をご紹介します。

421view

SupervisorImage

記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

1.メインクーン

メインクーン

メインクーンは肥大型心筋症を発症しやすい猫種です。肥大型心筋症は、心臓の壁が厚くなり、体に血液が送られにくくなるうっ血性心不全、肺水腫による呼吸不全が起こります。

血液循環が悪くなると血栓ができてしまい、血管に詰まってしまうと動脈血栓塞栓症を発症します。後ろ足やしっぽへ流れる血管で血栓が詰まり、激しい痛み、麻痺などが起こるのが特徴です。突然死する危険もある病気です。

予防する方法がなく、心臓超音波検査など定期検診が大切になります。肥大型心筋症は完治ができないので、進行の抑制や血栓に対する対症療法などが行われます。

2.ペルシャ

ペルシャ

ペルシャは遺伝的に多発性嚢胞腎を発症しやすいです。多発性嚢胞腎は腎臓に多数の嚢胞(液体がたまった袋状のもの)ができて腎臓の機能が落ちる病気です。年をとるにつれて嚢胞の数が増えたり大きくなったりして腎臓が大きくなります。

初期は無症状でゆっくり進行し、食欲不振、多飲、体重減少、嘔吐など慢性腎不全と似た症状が出ます。

超音波検査などで早期発見をすることが大切です。多発性嚢胞腎は完治できない病気で、慢性腎不全の治療と同じように療法食、皮下輸液、血圧降下薬などで治療を行います。

3.スコティッシュフォールド

スコティッシュフォールド

スコティッシュフォールドは骨軟骨異形成症にかかりやすいです。折れ耳のスコティッシュフォールドで発症します。立ち耳のスコティッシュフォールドは骨軟骨異形成症にならないか、発症しても軽度です。

骨軟骨異形成症は遺伝性疾患で、折れ耳のスコティッシュフォールド同士の交配で生まれた猫は症状が強くあらわれる傾向があります。

骨軟骨異形成症は手首や足首の関節にコブ(骨瘤)ができる病気です。軽症なら無症状ですが、重症になると関節に炎症が起こり、足を引きずって歩いたり高いところに登りたがらなくなったりします。

完治することができず、痛みの緩和など対症療法が行われます。日頃から動きを観察し、体重管理や高いところから飛び降りたときの衝撃を少なくするように敷物を敷くなど関節に負担がかからないような対策をします。

4.アビシニアン

アビシニアン

アビシニアンはピルビン酸キナーゼ欠損症という遺伝性疾患にかかりやすいです。酵素の一種「ピルビン酸キナーゼ」が足りず、赤血球が壊れて貧血を起こします。

生後2~3ヵ月で貧血があらわれるケースが多いですが、体が慣れてしまい無症状の場合もあります。予防法がなく、完治する病気ではないので対症療法が行われます。

猫の生まれつきの疾患の予備知識で注意できること

聴診器と猫

では、猫の生まれつきの疾患の猫種に対して、予備知識があれば注意できることとは一体どのようなことなのでしょうか。

定期検診で早期発見できる

生まれつき疾患を発症しやすいことが分かっていれば、定期的に検診を受けることで早期発見ができ、重症化の予防につなげることができます。

病気によっては進行を遅らせる治療を受けられる場合もあります。

生活環境を整えられる

猫が生まれつきの病気を発症した場合に、正しい予備知識があれば猫のために環境を整える準備をすることができます。

これから猫を飼いたいと考えている場合は、通院や治療費も含めて飼えるのか検討することができます。

繁殖を控えられる

遺伝による生まれつきの病気は、親猫から子へ遺伝します。

診断された猫、遺伝子検査を受けて発症リスクがある猫は、繁殖を控えることで将来その病気になる猫を減らすことができます。

まとめ

膝の上に乗る猫

遺伝的に、ある病気に生まれつきかかりやすい猫種が存在します。

病気について正しい予備知識を身につけることで、定期検診で早期発見ができたり、猫が生活しやすい環境を用意したりできます。

スポンサーリンク